2022年度4次隊JICA海外協力隊派遣前訓練修了式

2022年度4次隊JICA海外協力隊45名の修了式を執り行いました。JICA二本松での訓練期間は、1月10日から3月9日までの59日間。派遣予定国数は16か国です。代表答辞を務めたのはフィリピンへ「防災・災害対策」で派遣される予定の川村 旭弘隊員でした。以下に全文の写しを掲載します。

2023年3月8日

隊員代表答辞(全文)

 安達太良山の雪が解け始め、春の訪れを感じる季節となりました。本日は田中所長をはじめ、スタッフの皆様、来賓の皆様のご臨席のもと、このような盛大な修了式を挙行していただき、隊員一同心より御礼申し上げます。私たち、JICA海外協力隊2022年度4次隊総員45名は誰一人として欠けることなく派遣前訓練を終えることとなります。

 思い返せば1月10日、東北地方に寒波が到来し、雪が深々と降る中、不安と期待を胸に、ここ二本松訓練所に足を踏み入れました。訓練当初は期待よりも語学に対する不安や厳格な感染防止対策が取られる中で、どのように交流を図っていけばよいか、戸惑いながら二本松訓練所での生活が始まったことを思い出します。起きているほとんどの時間は語学学習に費やし、同時に海外における安全対策、異文化理解、健康管理といった任国での円滑な活動に必要な知識も学ぶ必要がありました。学習量の多さやコロナ禍における制限を受ける中でストレスを抱えながらも、お互いに励まし合い、助け合いながら真摯に訓練と向き合いました。また、特別行事では秋篠宮皇嗣同妃両殿下とご懇談できたことも貴重な体験となりました。

 多様なバッググラウンドを持つ隊員がお互いを尊重し合い、話し合いを重ね、個々の能力と個性を存分に発揮し、有志による自主講座も開催されました。「パラスポーツ運動会」、「任国で日本語を教えてと言われたら」、「ロープワーク」、「ファシリテーションワークショップ」、「ゆるっとみんなで笑いあおう懇親会」、「任国での自分の身体との向き合い方講座」など、それぞれの専門性を活かし、学びを深めることができました。
 また、各生活班から思い出の一言を集めて、それらをデザインしたトートバッグやクリアファイルなどオリジナルグッズの作成も行いました。このように日々の生活を通して、私たちの絆は確実に深まりました。

 訓練を通して多くの学びや経験ができ、自身の成長を感じることができた59日間でした。これもひとえに、私たちのことを想い、時には厳しく、時には優しく接して下さった二本松訓練所スタッフの皆様、基本的な文法から実践的な内容のものまで生きた語学を教えて下さった語学講師の皆様、株式会社バークレーハウスの皆様、毎日栄養のある食事を提供して下さり、訓練所の施設管理や清掃などの生活面を支えて下さった商船三井興産株式会社の皆様、訓練生を暖かく迎え、力強く応援してくださったにほんまつ地球市民の会の皆様、岳温泉の皆様、その他この訓練を支えて頂いたすべての皆様のお陰です。2022年度4次隊一同を代表して心から御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 これから私たちは期待と希望を胸にそれぞれの任国へ旅立ちます。現地での活動は想像もしていなかった困難や壁に直面するでしょう。思い悩むことも、自信を無くしてしまうこともあるでしょう。しかし、私たちには困難や壁を乗り越える信念があります。この場所で衣食住を共にしたかけがえのない仲間がいます。困難に直面したときは、世界各地で課題に対して果敢に挑んでいる同期隊員を思い出してください。私たちにはこの訓練を通じて生まれた絆があり、私たちの心に勇気や安心感を与えてくれることと思います。

 最後に、私たち全員が任期を全うし、無事に笑顔で帰国することをここに約束し、答辞とさせていただきます。

2023年3月8日
2022年度4次隊 JICA海外協力隊 
川村 旭弘

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