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アンゴラ共和国は、アフリカ南西部に位置し、大西洋に面する広大な国土を有する国です。公用語はポルトガル語で、石油やダイヤモンドなどの豊かな資源に恵まれ、多様な自然と文化を有しています。また、約3,600万人の人口のうち若年層が大きな割合を占めており、その活力は将来の発展を支える大きな原動力となっています。
2026年は、日本とアンゴラの外交関係樹立50周年という記念すべき節目の年です。両国はこれまで、開発協力や人的交流を通じて信頼関係を築いてきました。その関係は、制度や事業だけでなく、人と人との交流や相互理解の積み重ねによって支えられてきたものです。こうした二国間の協力は、アフリカ開発会議(TICAD)をはじめとする日本とアフリカの協力関係の深化の中でも重要な位置を占めています。
日本ではアンゴラに関する情報に触れる機会は必ずしも多くありません。しかし、実際に現地で関係者の皆様と対話を重ねる中で、アンゴラには国の発展を支えようとする強い意志と、人々の暮らしの向上に向けたたゆまぬ努力が息づいていることを日々実感しています。
アンゴラでは現在、経済の多角化や持続可能な発展に向けた取り組みが進められており、農業、産業振興、人材育成など様々な分野で新たな可能性が広がっています。その一方で、成長の成果を社会全体へ広く行き渡らせていくことも重要な課題であり、その実現に向けた取り組みが続けられています。
JICAはこれまで、アンゴラの皆様とともに「人づくり」を基盤とした協力を積み重ねてまいりました。2005年にフィールドオフィスを開設して以来、政府機関、地方行政機関、医療・教育機関、地域社会の皆様との対話を重ねながら協力を展開しています。これまでに300名を超える研修員が日本で学び、帰国後は行政、保健医療、教育、農業など様々な分野で活躍されています。こうした人的交流は、両国の友好関係を支える大切な財産となっています。
現在JICAは、「共創」をキーワードに、日本とアンゴラ双方の知見や経験を持ち寄りながら協力を進めています。農業分野では生産性向上や流通強化、保健分野では母子健康手帳の普及を通じた母子保健サービスの向上などに取り組むとともに、人材育成や制度づくりの面でも支援を行っています。
私自身、地方の保健施設を訪問した際、JICAがアンゴラ政府とともに普及に取り組んできた母子健康手帳を手に、妊婦健診に夫やパートナーが付き添っている姿を目にする機会がありました。こうした光景からは、母子保健への関心の高まりだけでなく、家族がともに子どもの健やかな成長を支えようとする意識の広がりもうかがえます。社会の変化は一朝一夕に実現するものではありませんが、人々の行動や意識の変化こそが持続的な発展を支える基盤であり、その歩みを現場で感じることができたことは大変印象的でした。
これらの取り組みにおいてJICAが大切にしているのは、「ともに考え、ともに行動する」という姿勢です。現地の知恵や経験を尊重しながら対話を重ね、信頼関係を築いていくことこそが、持続的な発展につながると考えています。
これまでに築かれてきた協力の歩みと信頼関係を大切にしながら、アンゴラの持続可能で包摂的な発展に向けて、今後も皆様とともに取り組んでまいります。
豊かな自然、多様な文化、そして大きな可能性を有するアンゴラに、ぜひ多くの日本の皆様にも関心をお寄せいただければ幸いです。今後とも、JICAアンゴラ事務所へのご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2026年5月
JICAアンゴラ事務所長
大里 圭一