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日本と真逆の環境でボツワナの森林資源を未来へつなぐ(本間卓也 職種:林業・森林保全)

2026.03.17

帰国直前のJICA海外協力隊隊員へ、後輩隊員からボツワナでの日々についてインタビューを実施する本シリーズ。今回は林業・森林保全シニア隊員としてボツワナ国立ツリーシードセンターに派遣された本間卓也さんにお話を伺います。


本間さんの活動内容や、取り組んだことを教えてください。

配属先であるボツワナ国立ツリーシードセンターでは、将来の林木育種や植林推進に向けた遺伝資源管理戦略の策定を中心に活動しました。短期・中期・長期の視点で活動計画を整理し、価値の高い樹種や絶滅危惧種を含む56種の重要樹木を選定・優先順位付けしました。

ボツワナは国土の多くが半乾燥地帯でありながら、在来樹種を中心とした森林資源が広く分布しています。しかし、森林の商業利用はほとんど進んでおらず、建築資材や家具に使われる木材の多くは輸入に頼っているのが現状です。

また、木材を原料としたチップやパルプの生産といった製紙加工産業もほとんど存在せず、紙製品の多くも輸入に依存しています。国内では古紙を再生したトイレットペーパーが生産されている程度にとどまっています。

このように、森林の産業資源としての活用は限定的です。だからこそ、樹木の遺伝資源を適切に保全・管理することは、気候変動への適応や生態系の維持に加え、将来的な植林推進や持続的な森林資源利用の可能性を広げる重要な取り組みといえます。

また、種子の健全な母樹(マザーツリー)の情報収集や、接木・発芽試験などの試験研究、コミュニティ向けの苗木生産マニュアル作成にも取り組みました。同僚たちは とても協力的で、活動を主体的に進める環境を整えてくれました。政府機関のための活動だけでなく、地域住民が苗木生産に関われる仕組みづくりも意識した活動をすることができました。

協力隊に参加されたきっかけを教えてください。

これまで日本や海外で森林分野の仕事に携わってきましたが、ある時、たまたま協力隊の募集が始まっていることを知りました。内容を確認してみると、自身の経験を活かせる要請を見つけました。「これは自分のための要請だ」と感じ、すぐに応募しました。


ボツワナで活動する上で大変だったことや、日本との違いはありますか?

私は仕事の関係でアフリカやアジアで生活してきた経験があり、生活面では大きな困難は感じませんでした。一方、活動面では国家予算削減の影響により、出張や活動が制限されるなど、組織運営の難しさを実感する場面もありました。

私が活動していた場所は首都近郊エリアということもあって、インフラが整っており、日本と大きな違いを感じない部分が多かったですが、働き方や時間の感覚などには違いがあり、柔軟に対応する必要がありました。

ボツワナでの生活を一言で表すと?

有意義な2年間でした。 ボツワナは治安が良く、渡航禁止エリアがない珍しい国でもあるので、 仕事でもプライベートでも自由に動けたことで、2年間を有意義に過ごすことができました。

これから協力隊に参加する隊員や応募を考える方へのメッセージ、アドバイスをお願いします!

応募を考えている時点で、すでに前向きな一歩を踏み出しています。ぜひ勇気を持って挑戦してみてください。素晴らしい世界と経験が、きっとあなたを待っていると思います。私のようなシニア世代でも安心して活動できる国や分野はたくさんありますので、まずは募集されている要請を確認してみてください。

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