地域に寄り添った、ごみ問題への挑戦(三浦舞子 職種:環境教育)
2026.05.22
帰国直前のJICA海外協力隊隊員へ、後輩隊員からボツワナでの日々についてインタビューを実施する本シリーズ。今回は、環境教育隊員としてクウェネン県庁のレンツウェレタウ サービスセンターへ派遣された三浦舞子さんにお話を伺います。
三浦さんの主な活動内容を教えてください。
主な活動は、地域の小学校や幼稚園などを訪問し、ごみのポイ捨て防止や環境意識の向上を目的とした啓発活動を行うことです。配属先からも、コミュニティのなかでごみ問題について伝えてほしいという要請があり、学校での授業を中心に活動しました。
特に意識していたのは、現地の人に伝わる方法を選ぶことです。公用語に英語はあるものの、子どもたちは想像以上に英語だけでは理解が難しい場面が多かったため、授業ではなるべくツワナ語(現地語)を交えながら説明を行いました。少しでもごみ問題を身近に感じてもらい、授業の内容を思い出してもらえるよう、現地の人の目線に立つようにしました。
また、学校ごとに掲示できるポスターやニュースレターを作成したり、それらに生徒の写真を載せて関心を持ってもらいやすくしたりと、授業だけで終わらない工夫も重ねました。さらに、手を動かしながら学べるワークショップにも取り組み、結果的に約2,000人の子どもたちと関わる機会を持つことができました。
協力隊に参加されたきっかけを教えてください。
学生時代から海外や途上国に関心があり、東南アジアなどを旅行していました。そのうちに、もっと海外に長く住んで異文化に触れたいと考えるようになりました。
また、大学では教育を専攻し、子どもと関わることに魅力を感じていましたが、現場で教えることそのものよりも教育や社会の仕組みに関心がありました。そうした関心と、途上国で生活しながら活動してみたいという思いが重なり、協力隊への参加を決めました。
ボツワナで活動する上で大変だったことや、日本との違いはありますか?
一番大変だったのは、事前に約束した授業や訪問が予定どおりに進まないことでした。小学校に配属されているわけではなかったため、自分で各学校に連絡を取り、日時を調整しながら授業を組み立てる必要がありました。しかしボツワナの学校は、時間割や予定の運用が日本ほど厳密ではなく、当日になって突然キャンセルされたり、担当の先生が予定を把握していなかったりすることが少なくありませんでした。
そうした経験から、毎週継続的に同じ学校へ通う形から、単発で実施する授業形式に切り替えるなど、活動の進め方を柔軟に見直していきました。また、先生個人に連絡するだけでなく、まずは校長先生から話を通して協力を得るなど、連絡や調整の仕方も工夫することで、次第にスムーズに活動が行えるようになりました。
加えて、環境教育はすぐに結果が見えにくい分野でもあります。ごみを減らしたり、地域の習慣を変えたりすることの難しさを感じる場面が多くありました。それでも子供達と一緒に作った古新聞のごみ箱をその後も継続して使ってくれていたり、ごみを意識して集めてくれる子どもがいたりと、小さな変化に励まされながら活動を続けました。
ボツワナでの生活を一言で表すとなんでしょう?
「穏やかな生活」です。任地は田舎の小さな村で、外国人である自分にもフレンドリーに接してくれる温かさがありました。時間の流れはゆったりとしていて、争いが少なく、話し合いで解決しようとする人が多かったです。
これから協力隊に参加する隊員や応募を考える方へのメッセージ、アドバイスをお願いします!
来てみないと分からないことがたくさんあります。応募前に想像していたつもりでも、実際に生活してみると、環境の厳しさや活動の難しさに戸惑うこともありました。それでも、現地に来たからこそ見えること、考えられること、学べることがたくさんありました。 「これくらいで大丈夫だろう」と思っていたことが通用しない場面も多くありましたが、そのなかで自分なりに工夫し、行動し、少しずつ馴染んでいけたことは大きな経験になりました。まずはやってみることで、イメージだけでは分からない発見がきっとあるはずです。迷っている方は、ぜひ一歩踏み出してみてほしいです。
インタビュー・文:金子(ボツワナ派遣、マーケティング隊員)