ブルキナファソ国「国内避難民生計向上調査」における衛生活動

2023.08.01

ブルキナファソでは、JICAが協力する16名の「ナショナルボランティア」(現地の若者のボランティア)が、国内避難民(IDP)の多い地域において、行政とコミュニティを繋ぐ活動を行っています。具体的には、中央北部地方のブスマ及びコルシモロコミューンにおける国内避難民を受け入れるホストコミュニティ( 4サイト)において人々の生計向上に資する活動を、2023年3月から2024年2月まで実施しています。

対象サイトでは、物陰で済ます屋外排泄が主で、衛生的なトイレが整備されていません。そのため、雨期にはトイレから流れ出した汚水が感染症や下痢の蔓延の原因になり、これらの病気によって特に免疫力の弱い子どもたちや国内避難民が命を落としています。

ナショナルボランティアの調査の結果、これら課題を解決するために、国内避難民・ホストコミュニティが自らトイレを建設できるようになるモデルとなるトイレとして、エコサントイレを整備しました。エコサントイレは、地面の上に立てた高床式のトイレで、雨で便や尿が流れ出さず、汚水による水資源や土地の汚染を防ぐことができます。便は、たい肥として、尿は水で薄めて液肥として利用することができます。

整備されたエコサントイレ(外観)

整備されたエコサントイレ(外観)

整備されたエコサントイレ(内観)

整備されたエコサントイレ(内観)

また、2023年5月から7月にかけて、ナショナルボランティアはエコサントイレから肥料を生産するための研修を行いました。研修では、排泄物に含まれる病原菌を除去するための手法、熟成期間について実地による指導が行われました。

エコサントイレから作られる肥料は、収穫量を肥料なしの畑よりも増やし、高価な化学肥料の使用を減らすことが期待されます。

エコサントイレ使用方法研修の様子

エコサントイレ使用方法研修の様子

エコサントイレの肥料生産研修の様子

エコサントイレの肥料生産研修の様子

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