jica 独立行政法人 国際協力機構 jica 独立行政法人 国際協力機構

第2回JICAチェアの開催

2025.03.22

概要

  • 会議名:第2回JICAチェア
  • 開催日:2025年3月4日
  • 主催:JICA、フェリックス・ウフェ・ボワニ大学JAPAN CORNER、戸田建設との共催
  • 場所:フェリックス・ウフェ・ボワニ大学(於アビジャン・コートジボワール)
  • 参加者:コートジボワール政府関係者、トーゴ政府関係者、民間企業連合体関係者、国際機関関係者、研究者・大学生及び大学院生等、250名以上

背景・目的

フェリックス・ウフェ・ボワニ大学は、コートジボワールで最も著名な国立総合大学であり、2023年6月には日本国大使館の支援により、日本語教育、日本研究、日本との文化交流の拠点となる日本コーナー(JAPAN CORNER)が仏語圏アフリカで初めて設立されました。JICAとしては同コーナーに日本研究関連の書籍を寄贈しているほか、2024年2月に初のJICAチェア講義を共催、2024年12月には「アフリカと日本のビジネスの架け橋となる官民人材の育成」をテーマに日アフリカ官民経済フォーラムのサイドイベントを実施しています。
 2024年2月に開催した第1回のJICAチェア講義においては、経済・計画・開発大臣も出席のもと、労働生産性の向上について取り扱いました。コートジボワール政府にとって、産業化の促進およびそのための人材育成は引き続き重点分野であることから、第1回に続き第2回のJICAチェア講義においても、同様に民間セクター開発の分野を取り扱い、青島矢一教授(一橋大学イノベーション研究センター)を招へいし、とりわけ日本の企業におけるイノベーション創出や、コートジボワールにおけるイノベーションシステムをテーマとして開催しました。

内容

  • 開会式では、ダイポ商業・産業省副官房長が「コートジボワールの産業の競争性を高めるためにはイノベーションが極めて重要、すでにイノベーションの促進に向けた取り組みを進めているが、日本のモデルを参考に、さらにイノベーションを加速したい」と強調しました。係る状況下、日本の経験を学ぶことは非常に時宜にかなっているとの意見が述べられました。
  • 青島教授による基調講演では、戦後の日本では特に大企業がイノベーションを起こし、国際競争力を高めて日本の経済発展に貢献したこと、バブル崩壊以降はイノベーションへの投資にためらいを見せる企業・経営者が多く、最近は競争力が落ちていること、一方で企業は余剰資源や現金を持っているためこれらを活用してイノベーションを推進する方法を模索していること等、日本の経験、現状と課題等について共有がありました。
  • 参加者からは、コートジボワールにおける現状と日本の経験を照らし合わせ、イノベーションを推進するために必要な政策等、幅広い視点からの質問があり、活発な議論が行われました。
  • 戸田建設によるサイドイベントには、日本に関心を持つ学生を中心に、TODAbidjan Foundationの副理事であるヤオ・ザカリ―氏が日本企業での就業に関する自身の経験やキャリアについてプレゼンテーションを行った後、日本文化の一つとして将棋が紹介され、参加者が文化体験と論理的思考に触れる機会となりました。



加えて、コートジボワール事務所が兼轄しているトーゴ政府の高官を含む関係者が参加し たほか、イベント開催前後の3日間において、関係省庁との意見交換や高等教育機関の学生 等に向けた講義も行いました。

JICAコートジボワール事務所では、引き続き貴重な人脈や民間企業の取り組みと連携・共創しつつ、更なる学術的交流を通じたコートジボワールの経済発展への貢献策について検討を進めます。

集合写真(左からボジョナ外交顧問、バロ大学長、青島教授、胡摩窪大使、ダイポ商業・産業省副官房長、JICA若林所長、アウレ教授)

参加者の集合写真

青島教授による講義

会場の様子

\SNSでシェア!/

  • X (Twitter)
  • linkedIn
一覧ページへ