コーヒー輸出マーケティングトレーニングを終えて

2024.04.19

Armando L. P. de Araujo
Operation Manager, NGO Peace Winds Japan (PWJ) in Timor-Leste

From Left,
ARMANDO LETO PIEDADE DE ARAUJO(Peace Winds Japan)
MILEDIS MARTINS LOPES(Orijem Timor Company)
JUSCELINA FERNANDO PINTO FILIPE(Timor Coffee Association)
JULIAO DOS SANTOS(Ministry of Agriculture, Livestock, Fisheries and Forestry)
ADELINO DO CARMO(Timor Coffee Cooperative)
EDMUNDO MARTINS(Ministry of Agriculture, Livestock, Fisheries and Forestry)
NELSON JOSE FATIMA ALVES(PARCIC)
JULIO MENDONCA MARTINS(COCAMAU)
ANTONINHO BARROS(Ministry of Commerce and Industry)

――コーヒーについて話すとき、誰もがコーヒーとは何かを説明するために独自の視点を持っています。 私にとってコーヒーは努力であり幸せです。 努力として、高品質のコーヒーは長いプロセスと管理から生まれます。 そして、幸福として、高品質のコーヒーを生産することで、農家はコーヒーをより良い価格で販売することで良い収入を得ることができます。 一方、消費者は、おいしいコーヒーを飲むと、単に飲料としてコーヒーを楽しむだけでなく、その驚きの味わいやフルーティーさを感じて、より安心感や満足感を得ることができます。

 私は、2月17日から3月3日まで日本で行われた「Marketing for Coffee Export」に参加しました。東ティモール政府関係省庁、コーヒー協同組合、東ティモールコーヒー協会、コーヒー輸出業者、その他日本のNGOなど9名が参加しました。トレーニングでは、日本をはじめとする海外への輸出拡大のため、コーヒー栽培、生産、マーケティング、プロモーション活動に関する知識を学びました。東ティモールのコーヒー産業の発展に向けて専門性を向上させる機会を提供してくださったJICAに、感謝の気持ちを伝えたいと思います 。さらに、私たちは関西滞在中に出会った日本人全員のおもてなしにとても満足し、愛する国、東ティモールへ帰るまで安全と健康を保つためにJICA関西が提供してくれた施設にもとても満足しました。

 トレーニングでは、コーヒー会社やコーヒー代理店の方々から提供いただいた、日本のコーヒー市場の状況に関する資料や情報に大変興味を持ちました。また、私たちはコーヒーショップ「ヒロコーヒー」を訪問し、その運営と輸入コーヒーの宣伝方法を視察する機会がありました。 それ以外にも、東ティモールコーヒーを紹介するために、お客様との交流を目的としたコーヒーサロンも実施しました。私たちは日本最大のコーヒー会社の一つであるUCCを訪問し、コーヒー飲料の革新的な開発と研究における同社の日々の活動を視察しました。 神戸にあるコーヒー博物館にも行きました。コーヒー生産に関連するあらゆるものを展示するだけでなく、農園から消費者までのコーヒー生産の流れや歴史のすべてを展示するというコンセプトは非常に興味深いものでした。 UCC は単にコーヒーを売買するだけではなく、日本のコーヒーツーリズムを成功させるためのアイデアを開発してきたと聞いています。

 2月24日、私たちは何世紀にもわたる日本の歴史について学ぶ機会を得て、日本の信仰を代表する仏教寺院や神社などのいくつかの象徴的な観光地を訪問しました。茶道の体験もしました。
この日の最も重要な教訓は、元大臣であり阪急グループの創業者である小林一三氏の言葉でした。「第二次世界大戦で日本は完全に荒廃し、財産も人も失いましたが、私たちには誇るべき歴史と固有の文化があります。私たちは新しい国をその上に築かなければなりません。」という内容だったと記憶しています。
 彼の言葉を、東ティモールの現状、特に今日のコーヒー栽培の状況に結びつけると、深い意味があると思います。 東ティモールのコーヒーの木はポルトガル人によって持ち込まれ、植民地時代に東ティモール人に山での栽培を強制しました。 東ティモールで偶然誕生したコーヒーの品種「ティモールハイブリッド」は、コーヒーのさび病との闘いに世界的に貢献しています。 東ティモールは国家として独立を果たしました。 東ティモール人として、私は高品質なコーヒーを生産することは収入を得る良い機会として、コーヒーの栽培と保存に誇りを持たなければなりません。 同時に、コーヒーマーケティングを通じて、手つかずの自然、おもてなし、文化を持つ東ティモールを海外に広めていきたいと考えています。

 10日間の研修コースを終えた後、JICAから参加者全員に研修終了証が授与されました。 私は、現在働いているコーヒー部門の発展に役立つコースに参加できたことを誇りに思います。 関西滞在中はコーヒーの輸出以外にも、日本人の規律、忍耐力、責任感、時間厳守、従順さなど、学んだことがたくさんありました。 これらのことが東ティモール人ひとりひとりに適切に適応されれば、将来東ティモールも各分野で日本のように成功できると私は信じています。

※上記は、参加者が執筆したレポートをJICA東ティモール事務所が翻訳したものです。

筆者:ARMANDO LETO PIEDADE DE ARAUJO(Peace Wins Japan in Timor-Leste)

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