サバン統合海洋水産センター(漁港施設)の着工: 漁港施設の整備及び技術支援を通し、離島の水産業活性化・住民の生計向上に貢献
2024.08.26
8月26日、インドネシア共和国アチェ州サバンにおいて、無償資金協力「離島における水産セクター開発計画」で整備を予定する統合海洋水産センター(SKPT)の着工式が行われました。
式典の様子
JICAインドネシア竹田所長による挨拶
式典には、インドネシア側からトレンゴノ 海洋水産省大臣、シャフリザル アチェ州知事代行、アンドレ サバン市長代行、日本側から竹田幸子JICAインドネシア所長、上田肇 在インドネシア大使館経済公使等が出席し、トレンゴノ大臣からは、日本の協力への感謝が伝えられました。JICA竹田所長の挨拶では、本案件が地域の生活水準向上に貢献することを期待すると共に、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想の下、インドネシアと日本の両国が、今後も協力して離島開発を進めていくと述べました。
JICAは、インドネシア国政府との間で2018年7月に25億円及び2021年2月に30億円の無償資金贈与契約(Grant Agreement:G/A)を締結。インドネシア政府による離島の漁港施設及び市場の整備計画に対して財政支援を行うことにより、インドネシア国周縁部の6つの離島の漁港施設及び市場の整備・改修に協力しています。また、2020年11月には、インドネシア共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「離島における持続的水産開発促進プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions:R/D)に署名し、サバンを含む6離島の統合海洋水産センターの利用者(漁民、組合、女性グループ等)及び管理者に対し、地域水産業の活性化のための人材育成や統合海洋水産センターの運営管理計画の策定等の支援を行っています。
協力対象の6つの離島(オレンジ箇所)
今般サバンにおいて、岸壁や防波堤を整備することにより、技術協力と合わせて、地元漁民が施設の整った漁港を利用できるようになり、地域水産業の活性化や沿岸コミュニティの生計向上につながることが期待されています。完工時期は2025年を見込んでおります。
整備対象の漁村
整備対象の漁村
JICAの協力で対象とする6つの離島の漁港施設及び市場のうち、ビアクは2021年に竣工し供用済みです。サウムラキ、モアは本年8月までに順次竣工済み、モロタイは本年9月に竣工予定です。今後、ナツナ島においても順次入札・工事が進められていく予定です。また、既に竣工したビアクでは、本事業により島内の漁業ビジネス環境が改善し、日本向けの生鮮マグロ、米国向けの冷凍マグロの輸出も開始し、地域の水産業の活性化に貢献しています。
関連リンク:
・「離島における水産セクター開発計画」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_006168.html
・「第二次離島における水産セクター開発計画」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_008340.html
・「離島における持続的水産開発促進プロジェクト」
https://www.jica.go.jp/oda/project/1900574/index.html
◆本事業について
JICAインドネシア事務所担当 岩崎 玲士
TEL: +62-21-5795-2112 (ex.402)
E-mail:Iwasaki.Akihito@jica.go.jp
◆広報について
JICAインドネシア事務所広報担当 プトリ
TEL: +62-21-5795-2112 (ex.222)
E-mail:PutriSiahaan.IN@jica.go.jp
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