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日本の学校給食制度の教訓を共有するセミナーをインドネシア国家栄養庁と開催

2026.02.11

独立行政法人国際協力機構(JICA)は、2026年2月3日(火)、インドネシア国家栄養庁(BGN)と共催で、セミナー「日本の学校給食プログラムの優良事例とセクター間の相乗効果」を開催しました。

本セミナーは、インドネシア栄養給食プログラムの実施体制の整備および、同プログラムに関与する政府機関間のさらなる連携強化を目的として、インドネシア政府関係者を対象に実施されました。当日は日本からも専門家を招き、日本がこれまで学校給食の実施を通じて蓄積してきた教訓や、食育をはじめとする実践的かつ具体的な取り組みについて共有しました。

JICAはこれまで、国別研修「食育を通じた子どもの健やかな成長促進」の実施や、JICA食育・栄養政策アドバイザーの派遣などを通じて、インドネシア栄養給食プログラムの体制構築および能力強化に向けた技術協力を行ってきました。本セミナーでは、こうした協力を通じて構築されたネットワークを基盤に、インドネシア栄養給食プログラムの関係者が一堂に会しました。会場には中央省庁の関係者が参加し、オンラインでは給食センター(栄養サービスユニット:SPPG)の責任者や栄養士、州レベルの教育部門や保健局、県・市レベルの保健局スタッフなど、全国各地から延べ約8,000人以上が参加しました。

セミナーの冒頭では、国家栄養庁制度ガバナンス総局長による基調講演が行われました。基調講演で、総局長は、「本プログラムの成功は、単に食事を提供することだけで決まるものではありません。強固なガバナンス体制、食品安全の確保、そして統合的な栄養教育が不可欠です。その点において、日本の知見や経験、連携から得られる教訓は、インドネシアにとって極めて重要です」と述べ、プログラムの持続可能性を支える基盤として、ガバナンスの体制強化や衛生管理を含む食品の安全性の向上に対する戦略を強化することの重要性を強調しました。

続いて、JICAインドネシア事務所長からは、日本の学校給食が教育の一環として位置付けられていることに加え、献立作成や衛生管理、配食、さらには人材育成に至るまで、包括的な運営・管理のもとで実施されている点が紹介されました。そのうえで、「学校給食は、国や地域の状況に応じて形を工夫しながら育てていく取組であり、関係者の間で対話を重ねていくことが重要です。JICAは、引き続きインドネシア政府の取り組みに寄り添いながら、協力を続けていきたいと考えています」と述べました。

次に行われたメインセッションでは、文部科学省、静岡県袋井市の専門家より、日本の学校給食における食中毒リスク管理の考え方や、過去の事例を踏まえた改善の取り組みを紹介しました。また、衛生管理に加え、子どもたちの健全な生活習慣形成を目的とした栄養教育の中核としての「食育」の推進についても説明しました。

日本の学校給食は、国の政策に基づき、地方自治体の方針のもとで給食センター、学校現場が密接に連携して運営されています。この強固な連携体制により、安全で質の高い給食を安定的に提供することが可能となっています。

また、日本の食育は、栄養や食事の重要性を学ぶことにとどまらず、日本の食文化への理解を深め、生産者への感謝の心を育むことを重視しており、子どもたちが生涯にわたり健康的な食習慣を実践できる力の育成を目指しています。

本セッションでは、こうした独自の発展を遂げてきた日本の学校給食および食育の実践的事例に加え、学校給食が学校と家庭、さらには地域社会をつなぐ重要な役割を果たしている点についても、具体的な事例を交えながら紹介しました。

午後のパネルディスカッションでは、国家栄養庁のほか、国家開発企画省(BAPPENAS)、保健省、初等・中等教育省、宗教省、人口・家族計画省の登壇者により、省庁間連携を通じたインドネシア栄養給食プログラムの実施強化に向けた課題や、今後の具体的な取り組みについて議論が行われました。

さらに、JICA食育・栄養政策アドバイザーからは、インドネシアの給食提供における運営上の課題に対応するため、現場を重視した実践的な活動アイデアが紹介されました。

本セミナーが、JICAの技術協力との相乗効果を生み出し、インドネシアにおける栄養給食プログラムの政策枠組みの強化、給食現場および教育機関における実施の質の向上、さらには国家開発ビジョンを支える重要な柱として、長期的な発展に寄与することが期待されます。

JICAインドネシア事務所 竹田幸子所長による挨拶

参加者全員による記念撮影

【本件に関するインドネシア国内問合わせ先】

◆本事業について
JICAインドネシア事務所担当 井上 由美子 
TEL: +62-21-5795-2112 (ex.402)
E-mail:Inoue.Yumiko2@jica.go.jp

◆広報について
JICAインドネシア事務所広報担当 プトリ
TEL: +62-21-5795-2112 (ex.222)
E-mail:PutriSiahaan.IN@jica.go.jp

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