ラオスJICA海外協力隊派遣60周年メッセージVol,10 Paphavady SIATHONEさん(JICAラオス事務所現地職員)
2025.11.04
サバイディー、私の名前はパパヴァディー・シアトーン(通称ラー)です。
私はJICAラオス事務所で、JICA海外協力隊事業担当として20年以上働いています。私がこの仕事を選んだのは、異なる文化の人々を繋ぐことや、ラオスの地域社会に大きな貢献をもたらしてくれるJICA海外協力隊をサポートすることが心から好きだからです。協力隊のラオス派遣60周年を共に祝えることを大変光栄に思います。1965年の初派遣以来、延べ1,110名の協力隊がラオスに派遣され、ラオスと日本の友情と、協力関係の素晴らしい歴史を築いてきました。ラオスの各地で、現地の人々と共に地域社会を良くしていこうと数多くの時間とエネルギーや思いを捧げてきた協力隊の皆さんの姿は、私の心にずっと残り続けるだろうと思います。彼らは知識や技術だけでなく、温かい友情をもたらし、2年に渡る活動への根気強さや、ラオス文化への敬意を示してくれました。その貢献は、私だけでなく、彼らと関わったラオスの人々の心に永く刻まれることでしょう。
JICAラオス事務所ボランティア事業の要、ラーさん
長年にわたり、協力隊とボランティア調整員の皆さんが、人、文化、価値観をつなぐ架け橋となる姿を目の当たりにしてきました。これまで一緒に働いてきた仲間たちや、日本から赴任してきたJICAスタッフの皆さんの指導と支援にも心から感謝申し上げます。 私は特に保健、農業、文化、環境分野で協力隊と協働してきた中で、彼らが日本で培った知識をカウンターパートたちに共有していくと同時に、生涯にわたる友情の絆を築く姿も見てきました。例えば、地方の県病院に配属された看護師隊員は、現地の看護師たちとよくコミュニケーションをとり、衛生管理や患者ケアの改善に取り組んでいました。隊員が帰国した後も、改善したことは引き継がれ、現地の看護師は「彼女は医療技術だけでなく、思いやりと共感をもって患者をケアすることの大切さを教えてくれました」と私に語ってくれました。この精神こそが、ラオスにおけるJOCVの活動の真髄を表していると思います。
今後も、JICA海外協力隊の精神がラオスと日本の絆をさらに強固なものにしていくと確信しております。歴代の協力隊員の皆様のご尽力に感謝申し上げます。将来JICA海外協力隊になる方へ。あなたの経験をラオスにもたらし、新しい友好の架け橋になっていただけることを願います。
全国の子ども文化センター職員とJOCVと一緒にワークショップを開催
ラオスの民族衣装で着飾った新隊員と
【編集後記】
JICAの在外事務所には、協力隊事業を現地で支えるナショナルスタッフが働いていて、相手国政府機関やカウンターパート、現地関係者との様々な調整業務を担ったり、協力隊の活動や生活を側面から支援しています。今回はJICAラオス事務所で20年以上、協力隊事業を支えてくれているラーさんからメッセージをいただきました。ラオスの協力隊事業は、ラーさんのようなラオス人スタッフの多大な協力と献身なしには語れません。
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