ラオスJICA海外協力隊派遣60周年メッセージVol,11 派遣中隊員 岡田葉留佳/久野純平
2025.12.08
私はウドムサイ商工会議所にてコミュニティ開発隊員として、ラオスの特産物に関わる活動しています。ラオスの人々は穏やかな心を持っていて、これまでたくさんのことを助けていただいたことにとても感謝しています。
ラオスには素晴らしいハンディクラフト品がたくさんあり、他の国では見られない技術が使われていて、とても価値のある商品です。私も生活の中でたくさんのラオス商品を使っています。数えたら32個ありました。私はラオスのハンディクラフトのファンの一人です。 しかし、残念なことに手工芸品は手間がかかるため、これらの生産は減っています。生産者の多くは、売り先が減っていて困っていると語ります。
この課題を解決するために、私はコットン製品、葛製品を中心にデザインと質の改善のアドバイスをしています。また、日本人のバイヤー向けに村へのツアーを計画して生産者と外国人を繋ぎ販路拡大に貢献しています。私は世界にラオスの商品の魅力を発信することが文化的発展と村の収入向上に繋がると信じています。世界中の人にラオス製品の魅力を知ってもらうことと、デザインと質を改良するための技術支援が必要です。私はこれからもラオスの商品の販売サポートを続けていきます。ラオスのハンディクラフトの価値が世界的に認知されることを願っています。
最後に、ラオスとJICAの協力関係は今年で60周年を迎えました。今後ともラオスと日本の友好的な関係が続き、協力的に発展していくことを願っています。 私たちJICA海外協力隊の活動が続いていることへ、ラオス政府およびラオス国民のみなさまに感謝をいたします。
私は勤めている日本の会社を休職し、JICA海外協力隊に参加しています。現在は、ルアンパバーン県情報文化観光局ルアンパバーン子ども文化センターで青少年活動に携わり、「ラオス伝統文化の継承」と「ラオス青少年の情操教育の補完」に取り組んでおります。
「ラオス伝統文化の継承」では、ラオスの伝統舞踊や「ケーン」「ラナート」といった楽器演奏、ルアンパバーンで100年以上の歴史を持つ人形劇「エポック」を、ラオス人職員が日々子どもたちに指導するのをサポートしています。近年は、施設の運営資金と伝統芸能の指導者不足が課題です。しかし、ラオスの歴史と趣ある伝統文化を永く後世に伝え、魅力ある無形文化財として広く国内外に発信するべく、隊員として何が出来るのか悩み、模索しながら、ラオス人職員と共に活動している毎日です。
次に「ラオス青少年の情操教育の補完」では、異文化体験を通じた多様性理解とオープンマインドの醸成に力を入れています。具体的には、日本の言葉や音楽、スポーツ、遊びや食事などを体験学習してもらい、子どもたちの視野の拡大を図っています。2025年2月には「日ラオス外交関係樹立70周年記念事業」として、子ども文化センターの子ども13名が、日本の支援団体から招待を受け渡航、私も同行しました。子どもたちが、日本のみなさんの前でラオスの伝統芸能を披露することができたことは、私にとってもとても嬉しいことでした。高校生との文化交流などもでき、ラオス・日本両国の相互理解を深めることができました。
子どもは国の宝であり、未来への希望です。ラオスの子どもたちの可能性は無限大です。彼らが持つ潜在的なポテンシャルを引き出すことができるよう、精一杯サポートしてまいります。ラオス・日本の友好関係がより一層強固なものとなり、両国の繁栄に繋がることを心より願っております。
ラオス語のスピーチ原稿一部(何度も読んで練習をしました)
ラオス語のスピーチ原稿の一部(努力の跡が見えます)
【編集後記】
一国の首相が毎年、海外のボランティア全員と面談する国は非常に珍しく、それだけ協力隊員がラオスの人々にとって大切な存在であることを物語っています。
協力隊活動の特徴の一つは、現地のコミュニティに根差し、現地の人々と同じものを食べ、同じ言葉を話し、大変さもそれを乗り越える喜びも共有し合うことです。隊員から知識や経験を伝えること、それ以上に重要なのは、現地の人々と信頼関係を築くことです。この小さな積み重ねによって、ラオスとの強い絆が過去から未来に繋がっていることを実感します。
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