ラオス日本センターが支えるビジネス人材育成と経営者の活躍~第25回美弥子所長が聞く~
2026.03.30
日本センターは、「ビジネス人材育成」及び「日本との人脈形成」の拠点として、世界9か国に設立されています。ラオス日本センター(LJI)は、2001年にラオス国立大学内に開設。ラオスのほか、ベトナム、カンボジア、ミャンマー、モンゴル、キルギス、カザフスタン、ウズベキスタン、ウクライナに設置されています。現在も、それぞれの国のビジネス・ニーズに合わせ、ビジネス人材育成や現地経営人材・日本企業間のネットワーク構築に関わる活動を行っています。
今回の美弥子所長が聞くでは、「ラオス日本センタービジネス人材・ネットワーキング強化プロジェクト フェーズ2」(2022年9月から2025年8月)を実施しているラオス日本センターで、お話を伺いました。
【お話を聞いた方】
ポーンケオ・チャンタマリー所長(ラオス日本センター(LJI)所長)
米山芳春(ラオス日本センタービジネス人材・ネットワーキング強化プロジェクト フェーズ2 チーフアドバイザー)
関千種(ラオス日本センタービジネス人材・ネットワーキング強化プロジェクト フェーズ2 専門家)
※ファシリテーター
小林美弥子(JCAラオス事務所 所長)
小林美弥子所長:日本センターは設立された国ごとに、それぞれの国のビジネス・ニーズに合わせた活動をしています。ラオス日本センター(LJI)では、どのような活動をしているか紹介してください。
ポーンケオ・チャンタマリー所長:LJIは2001年にラオス国立大学の中に設置され、経済経営学部とともに、日本の無償資金協力を通じて建設されました。ラオス国立大学が運営をしており、ビジネス人材育成事業(JICAが協力)、日本語教育事業(国際交流基金が協力)、日本とラオスの相互理解促進の3つを柱としています。ビジネス人材育成事業については、①MBAコース、②経営塾、③中小企業・スタートアップ企業支援のLJI SUSUを行っている他、ビジネス関係の研修やセミナーの開催を行っています。また、日本とラオスの相互理解促進の企画としては、「日本のお正月祭り」や「七夕祭り」など文化交流イベントを行っています。今月3月には、日本の大学や国際交流基金とも協力して、「十二単着装披露・着物パフォーマンス」も開催しました。さらに、岡山大学と協力した「日本留学フェア」など、ラオス学生のための日本留学支援なども行っています。「日本研究ジャーナル」をラオス語で発行し、日本のビジネス・文化研究の拠点として情報発信もしています。
昨年2025年は、日ラオス外交関係樹立70周年、両国関係が「包括的戦略的パートナーシップ」へと格上げされた節目の年でした。節目を記念して、2月4日には当センターで「国造りに果たした人材開発の役割、今後日本に期待される貢献とは」と題するシンポジウムを開催しました。2025年の一年を通じて、愛子内親王殿下のラオス訪問を含む50以上の記念行事が実施されましたが、その締めくくりとなるシンポジウムでは、両国関係の深化が象徴的に示されました。このように、日本・ラオスに関わる重要なイベントで中心的な役割を果たすなど、LJIは、ラオスと日本両国のビジネス交流・文化交流に大きな役割を果たしています。
左から米山専門家、美弥子所長、ポンケオ所長、関専門家
日本のお正月祭り
美弥子所長:JICAが協力している①MBAコース、②経営塾、③LJI SUSUについて、わかりやすく説明してください。
米山芳春専門家:①MBAコースは2008年に開始し、現在18期生が学んでいます。毎年25名の学生が学んでおり、これまで約500名がMBAを取得しました。夜間のコースで、多くの社会人が経営学修士の取得を目指して学んでいます。2008年当時、大学卒業後に学べる機会が少ない中、LJIが初めて社会人向けMBAプログラムを立ち上げたのです。卒業後の学び直しの機会を提供し、学位取得を可能とした点で、ラオスの高等教育の発展と民間セクター開発の両面に貢献することができたと考えています。
MBAコース開設当初は、JICAが運営を支援していましたが、現在ではポーンケオ所長を中心にラオス側が自立的に運営を行っています。講師陣についても、6割以上はLJIや経済経営学部等のラオス人講師が担当しています。一方、日本の最先端のビジネスの知識・経験を日本人講師から学びたいとの声もあるため、一部の日本人講師やタイ人講師の講義をJICAが協力しています。また、日本の開発経験を学ぶJICAの独自プログラムであるJICAチェアもラオス国立大学では、MBAの単位として取り入れられており、「Japanese Style Management(日本的経営)」の講義が行われています。
MBAコースの特徴の1つとして、比較的年齢層が若く、民間企業だけではなく、公務員、国際機関、公的機関など様々な立場の方が受講している点があげられます。社会人になって直面した知識不足、例えば、会計や労務管理等について学ぶことができ、実際の仕事に役に立っているという声を多く聞きます。
MBAコース18期生
関千種専門家:経営塾は、2017年に開始した経営者を対象としたプログラムであり、日本的経営を実践的に学べることを大切にしています。日本人の講師陣から経営に必要な知識を得るだけでなく、本邦研修を通して日本企業での実践を学ぶことができます。特に、日本での企業訪問は経営塾の目玉となっており、参加者は日本の経営者と直接意見交換できることをとても楽しみにしています。
また、卒業生のプラットフォーム化にも力を入れており、2020年に経営塾同窓会「KJL = Keiei Juku Laos」の設立支援をしました。ここではラオス企業同士の交流はもちろん、日本や周辺国の企業とのネットワーキングも生まれ、経験共有に加え、新しいビジネス・チャンスにも繋がっています。このように、同窓会はラオス企業同士、ラオス企業と日系企業を含む外国企業とのビジネス連携のきっかけを作る役割も担っています。経営塾は、経営者だけでなく、マネージャー育成にも有効であり、多くの日系企業にも活用いただいています。
LJI SUSUは、スタートアップが成長する環境が整っていないラオスで、スタートアップのエコシステムを作っていくこと、日本企業を含む外国企業とのビジネス連携促進を見据えて、ラオスを代表する起業家を育てることを目標に、2021年に開始しました。SUSUは、Scale-UP & Start-Upの頭文字をとり、さらには、ラオス語で「頑張ろう!(スースー!)」を意味しており、「困難な時代もLJI SUSU参加スタートアップのパッションで乗り越えていこう!」という想いを込めたプログラムです。
内陸国でもあるラオスは、輸入依存が大きく、革新的なビジネスが育ちにくい環境にあります。だからこそ、「社会に価値をもたらすビジネス」を支援し、ラオスの社会経済の発展に貢献したいと考えています。具体的には、「資金支援」「ビジネスモデルのブラッシュアップのためのメンタリング支援」「ビジネスコンペティションなどのイベントを通じたネットワーキング機会支援」を行っています。LJI SUSUの参加者はビジネスモデルやピッチデック(注1)をブラッシュアップし、複数回のピッチを通じて、メンターなどから助言等をもらえるようになっています。また、入賞者には資金支援も行われ、自ら考えたビジネスモデルを成長させるチャンスが得られます。プログラム参加後も参加企業の多くが、日本を含む投資家から投資や助言を受け、事業の成長を加速、ビジネス連携も生まれています。
(注1)ピッチとは、ビジネスにおいてアイデアや、ビジョンを短時間で効果的に伝えるための簡潔なプレゼンテーション。ピッチデックとは、ピッチに使われるスライド資料。
経営塾の本邦研修の様子
LJI SUSUのピッチ
美弥子所長:ラオスでのビジネスに関心のある日系企業もいらっしゃいます。この点でLJIが果たしている役割があれば教えてください。
関専門家:日本企業から「〇〇〇のビジネスを始めたいがパートナーを探している」という問合せがあります。LJIは設立から25年を迎え、各種プログラムの参加者の情報を蓄積しており、それぞれの日本企業の要望に応じて、LJIの同窓生を紹介する取組みに力を入れています。また、「市場の反応を確かめたい」という企業もいらっしゃり、そうしたニーズに応える形で同窓企業向けのセミナー等を開くことがあります。実際に、日本企業と経営塾やLJI SUSUの卒業生がつながり、一緒にビジネスを展開するきっかけになった例もあります。
※ご参照:経営塾同窓生(1-9期生)のブックレット
経営塾卒業生はブックレットにまとめられている
美弥子所長:LJIの今後の展望についてポーンケオ所長のお考えを聞かせてください。
ポーンケオ所長:ラオスでは、投資も増え、経済が発展しつつあり、物質的な面では豊かになってきています。他方で、その物質的な豊かさをどのように生かしていくのか、どのような哲学をもってビジネスを行っていくのかという点では、まだまだ知識・経験が不足しています。日本には立派な経営哲学を持った経営者の方が多く活躍されており、ビジネスを通してどのように社会に貢献していくのかという考え方を学ぶことができます。LJIの事業を通して、「日本語が話せる」「日本の経営を知っている」というラオス人を増やしていきたい、それが、ラオスのより良い発展に寄与することにつながると信じています。日本でも、当初は数人で始まった企業が今や大企業になっているという事例がたくさんあります。日本的経営を学んで、ラオスにもこのような企業が出てきて欲しいとも考えています。
米山専門家:後発開発途上国(LDC)から卒業するラオスにとって、ビジネスの活性化や民間セクターの開発は欠かせないと考えています。ラオスは長年外国からの援助に依存してきましたが、現在も対外債務の問題などで財政難を抱えており、教育や保健、社会福祉など国民のための事業に十分に財源を回せない状況にあります。援助への依存から脱し、財政難を乗り越えて、自立的に国を発展させていくためには、ラオス人自身が経営する企業が大きくなり、雇用を増やすとともに適切に納税して、それが国民のために使われるというサイクルを作っていく必要があります。日本の経済を支えている名だたる企業も最初は小さな町工場やスタートアップ企業だったと思います。今は小さな中小企業・スタートアップ企業でも、将来ラオスの経済を支える大企業に発展していくことを期待しています。特に最近は、日本留学生が留学経験を活かして新しい企業を立ち上げる例がいくつもあり、彼らとの縁も大切にしながらラオスの経済発展に協力できればと考えています。
私がJICAラオス事務所所長だった(2017年から2020年)当時、日本留学から帰国したラオスの若者から起業に向けた相談を受けることもありました。当時、紹介できるJICAの支援があまりなかったのですが、今はLJIのプログラムを自信を持って紹介できます。起業に向けて熱い思いを語っていた若者たちが、今は数十人の社員を抱える会社の社長に成長しており、これからの活躍が楽しみです。また、彼らはビジネス面で成功を収めるだけでなく、ラオス元日本留学生会(JAOL)の中心メンバーとなってLJIと一緒にセミナーやイベントなどを開催してくれています。このように元日本留学生の知見も活かしながら、LJIの事業も発展させていきたいと考えています。
関専門家:私は、 前フェーズから本事業に携わらせていただいており、5年以上LJIの事業に携わっています。ラオス企業の成長を間近で見られることが嬉しく、LJIと試行錯誤の末に生み出したLJI SUSUプログラムを通して彼らを支援してきた手応えを感じています。JAOLやBNI(Business Network Initiative)のメンバーを含むビジネス界の多くの方々との連携も広がり、LJIの取り組みは、これまで以上に大きなつながりへとなってきています。
今後も、LJIと一緒にスタートアップや中小企業を支援するプラットフォームを発展させていきたいと考えています。ラオスには貧富の格差がまだまだありますが、起業はその壁を越え、未来を切り開くための力になり得ます。LJIの取組みを通じて、一人でも多くの若者が夢に向かって挑戦し、チャンスをつかんでくれることを心から願っています。
【お話を聞いた方】
ドゥアンマニー・フアンカムセーン氏( Her Works創業者、第3回LJI SUSU入賞者)
小林美弥子所長:今回のインタビューを楽しみにしていました。2016年にHer Worksを創業された当時、私もビエンチャンで子育てしつつ暮らしていましたが、ある日、ナンプー広場近くの大通り沿いの小さな店舗だったかと思いますが、ふと「おしゃれな商品がたくさんあるな」と立ち寄り、手織りの布袋など購入した思い出があります。現在は、ビエンチャンのお店も4階建てと大きくなり、ルアンパバーンへの支店も出され、ラオスの素晴らしいハンディクラフトがより多くの人々に届くこととなり、嬉しく思います。どのような経緯でHer Worksを立ち上げられたのですか。
ドゥアンマニー・フアンカムセーン氏(以下、トゥッタさん):ありがとうございます。高校卒業後は、家業の宝石店を手伝ったり、歌手をしていました。自分が歌う場所を作りたいと自らお店を開いたのですが、うまくいきませんでした。そのとき、多くの観光客が街の中心部を歩いているのを見て、お土産物屋を開くことを思いつきました。最初は、布について何の知識もなかったのですが、タラートサオ(市場)で買ってきた布を自分でデザインして商品を製作し、3m×3mくらいの小さなお店で販売を開始しました。すると瞬く間に商品が完売したのです。その後、少しずつお店の規模を拡大していきました。タラートサオに布を探しにいく中で、その布がどうやって作られるいるのかに興味を持つようになりました。ある日、私の琴線に触れた布の製造元を探し、現地をたずねたところ、少数民族の方が作られた布であることを知りました。その後、実際に自分の足で少数民族の生産者を訪ねるようになりました。そこから交流が芽生え、現在の少数民族のハンディクラフトを中心としたHer Worksの礎になったのです。美弥子所長が創業当時からお店に通ってくれていたと聞いて、とてもうれしいです。
左からトゥッタさん、美弥子所長
Her Worksの商品
美弥子所長:現在、Her Worksブランドは多くの方に知られるようになっており、規模も拡大しています。そのような中で、LJI SUSUに参加された経緯を教えてください。
トゥッタさん:持続可能なマーケティングを体系的に習得したいと考え、LJI SUSUには、第1回(2021年)と第3回(2025年)のビジネスプラン・コンペティションに参加しました。第1回目は、Yaimaiiというブランド立ち上げのビジネスプランで参加しましたが、入賞することは叶いませんでした。次の第三回では、TALAEW Craft & Sustainable Design Center (以下、TALAEWセンター)として、自社だけでなく産業全体を後押しする可能性のあるハンディクラフトのトレーニングセンター立ち上げのビジネスアイデアで参加しました。そこで、手工芸家の技術向上、製作過程の効率化、収入向上に裨益するということが評価され、JICA最優秀賞をいただくことができました。現在ラオスでは、布を織る手仕事の職人が減っており、ラオス伝統の織りの技術が失われていくのを危惧しています。現在、TALAEWセンターのトレーニングを通じて高品質の布を織れる人材を育てています。高品質な製品を高価格で売るサイクルを作ることで、「織り手の収入向上」「人材の確保」「ラオスの伝統の保存」に貢献していきます。将来的には、日本やEUには輸出することが目標です。
2025年のLJI SUSUの授賞式
美弥子所長:LJI SUSUでは、申し込み後、プレゼンテーションまでに講義やメンタリングを受けてもらい、ビジネスアイデアの質を高めてもらうようにしています。印象に残っている講義等があれば教えてください。
トゥッタさん:ビジネス・シミュレーションの講義が印象に残っています。この講義では、自分が考えたビジネスアイデアについて、投資すべきか、継続性があるかについて、分析し、方針決定の方法について学ぶことができました。私は大学を出ておらず、ビジネスプランを作った経験がありませんでした。LJI SUSUへの参加を通して、ビジネスプランの立て方を専門の講師から学べたことは、私にとって非常に大きな財産です。それから、自分自身の基準をもって、今後の投資について判断できるようになりました。
美弥子所長:今年7月24日には、LJI SUSUの受賞により獲得された資金を活用したPOC(ビジネスの実証)結果について発表してもらいます。その場での再会を楽しみにしています。
LJIのMBAコースを受講したのは、家族が地元のボリカムサイ県でパイナップルやユーカリの栽培を行っており、将来は自分自身も何か事業を行いたいと考えていたためです。2018年にMBAを取得し、2021年にメロンの栽培事業を開始しました。MBAコースの学びをいかして、事業開始時に事業計画を作成し、事業リスクを分析することができ、自信をもって起業をすることができました。
シテカラック・ウォンカイソン氏
MBAコースでは、ラオス人や日本人の講師から、マーケティング・財務管理・労務管理・経営戦略策定など事業に必要な知識を具体的に学ぶことができました。実際に事業を行ってみて、日本人講師から学んだ生産管理、特に「カイゼン」が役に立っています。家族が経営しているパイナップル栽培では、コストはあまり意識せずに人を雇って水やりを行っていました。しかし、私が起業したメロン栽培では、コストを計算し、必要な量だけ水やりすることができるように機械化を導入しました。MBAで学んだ生産管理の考え方を用い、生産期間を短縮し、品質を上げる方法を日々考えながら、生産プロセスの見直し行っています。日本人講師からは、生産量をただ増やすことよりも、品質を上げることの大切さを学びました。このことにより、品質の高いメロンを、多くの人に受け入れられる価格で販売することができるようになり、首都ビエンチャンのスーパーマーケットで販売することができています。
平日は民間企業に勤務しており、経営管理部や調達部で勤務してきました。財務管理、労務管理、マーケティングなど学んだことが、企業での仕事にも役に立っています。現在は、管理職として勤務する中で、担当部署の事業計画を作成する際にも、学んだことが大いに生かされていると実感します。
今後は、メロン栽培事業をラオスにおける農業の成功事例になるようにしていきたいと考えています。また、民間企業の仕事の中でも同僚と一緒に、業務の「カイゼン」を続けていくつもりです。機会があれば、MBAコースで学んだことの実践例を、MBA修了生の同窓会や後輩の現役学生の方に情報を共有していきたいと考えています。
収穫されたメロン
メロンは首都ビエンチャンのスーパーマーケットで販売されている
Vari Co., Ltd(バーリー社)は2020年に4人の仲間と共に創業し、2023年にLJI SUSU、2025年に経営塾に参加しました。ラオスの産業は輸入に頼っている部分があるため、国内産業の活性化のために挑戦したいと考えました。ちょうど、スタートアップが流行し始めた時期でもありました。人々の生活に不可欠なものであること、また、雇用の創出に貢献できるものを第一に考え、飲料水ビジネスを開始し、18リットルの飲料水の宅配サービスを開始しました。
ブーサマイ・ブッタウォン氏
飲料水ビジネスが少しずつ軌道に乗ってきたときに、ビジネスの更なる拡大のために学びを深めたいと、経営塾に参加しました。経営塾では、①ストラテジー、②パートナーシップ制度、③経営哲学について学ぶことができました。①のストラテジー部分では、MBAコースで学ぶとすると、通常、2年間大学に通うか、海外に留学する必要がありますが、LJIの経営塾では、必要な経営戦略の立て方などについて短い期間でエッセンスを学ぶことができます。経営塾の学びを土台に、商品の幅を広げる戦略を立て、現在では、18リットルの飲料水の他、500ミリリットルや2リットルの飲料水、ホテル向けのガラス瓶の飲料水など、顧客のニーズに応じて提供しています。②のパートナーシップ制度について、最初はビジネスを拡張するときには1から10まですべて自分たちでする必要があると考えていました。経営塾の日本研修で、商品の仕様を設計し、ビジネス・パートナーに生産を委託するという日本の事例を学び、驚きました。自分たちの得意なことに集中するビジネスの進め方があるのだと。最初は水の生産から配達まですべて自分たちで行っていましたが、日本での学びをいかして、生産と配達の部分は外部のパートナーに任せ、自分たちのもっとも得意とする営業・広報・サービスの分野に集中することができています。同じ人数での従業員売り上げを300%にまで伸ばすことができました。③経営哲学について、企業として利益を追求することは必要ですが、社会のため、国民の生活の向上のため、という大きな目標をもって経営することの大切さも学びました。日本企業は、利益を出すこと以外に、素晴らしい経営哲学を持った企業が多くあります。日本のある会社では、20年以上商品が売れず赤字が続いていたけれど、消費者にとって必ず価値あるものだという信念のもと経営を続け、21年目に、突如、消費者に受け入れられ、売上が急拡大したという事例を伺いました。
経営塾の最後には、日本に訪問し、多くの日本企業と意見交換できる機会が用意されています。最後に、日本訪問があることで、その機会に備えて、具体的に自らの経営について考え、モチベーション高く学ぶことができます。面談した日本企業のいくつかはラオスにも来てくれて、今でも交流が続いています。
経営塾で、経営の技術的な部分と経営者として信念を学べたことは、会社の経営に大きく役立っています。今後も、経営塾で学んだことを大切にし、企業の規模を大きくするとともに、社会にも貢献していきたいと思います。
Vari Co., Ltd本社
様々な水が販売されている