jica 独立行政法人 国際協力機構 jica 独立行政法人 国際協力機構

ラオスフェスティバルに見るラオスと日本の協力 ~第28回美弥子所長が聞く~

2026.06.29

 5月23日・24日、東京都渋谷区の代々木公園でラオスフェスティバルが開催されました。
 JICA関係者(JICA海外協力隊OV会・民間連携事業(JICA Biz)・草の根技術協力事業など)がブースを出したり、JICA所員がリードして立ち上げJICA海外協力隊をはじめとする関係者とラオスの学生たちで構成される「よさこいチーム」がステージで演舞を披露したり、とフェスティバルを盛り上げ、ラオスの魅力を日本に伝えました。

●JICAに関係する出展者からメッセージをいただきました

【JICA海外協力隊ラオスOV会】

 JICA海外協力隊ラオスOV会(※)として、「ラオスハンディクラフト販売」と「ラオス&JICA海外協力隊なんでも相談室」のブースを出展し、2日間で合計約300人のお客さまがお越しくださり、大盛況となりました。
 今年2026年に帰国したばかりのOVや一時帰国中の現役ラオス隊員も駆けつけ、多くのOVが運営にあたりました。協力隊の助け合い精神とフットワークの軽さは帰国後も健在です。相談室ブースでは、これからラオスへの旅行を検討されている方が現地事情を知りたい、と多くの方が立ち寄られ、協力隊事業に関心のある方からは、現地での活動内容や選考方法(選考基準や選考の流れ)などについて質問をいただきました。
 ご来場いただいた皆さまに最新のラオス情報をお届けすることができ、ラオスOV会メンバー一同、微力ながら日本とラオス、JICA海外協力隊の架け橋になれたのではないかと思います。

※OVはOld Volunteerを指し、元海外協力隊をOVと呼んでいます。

【よさこいチーム「楽舞」(ラープ)】

 よさこいチーム楽舞(ラープ)は、日本とラオスの国交関係樹立70周年を機に誕生しました。チーム名のラープは、幸運をもたらすとされるラオス料理の「ラープ」と、日本語の「楽しく舞う」という意味を掛け合わせて名付けました。今回、初めてのラオス国外での演舞として、ラオスフェスティバルで合計3回のステージを披露しました。 チームは、JICA海外協力隊、JICA職員、帰国隊員(OV)、ラオス日本センター(LJI)で日本語を学ぶラオス人学生などで構成されており、この日のために練習を重ねてきました。 チーム楽舞(ラープ)の演舞は、ラオスの伝統的な踊りの「フォーン」と日本のよさこいを組み合わせたもので、ラオスと日本の友好を舞台いっぱいに表現することができたと考えています。
 よさこい演舞に加え、ラオスオリジナルの盆踊り「Lao Bon Bon」を来場者と一緒に踊り、会場はにぎやかな雰囲気に包まれました。日本文化が、一度海を渡り、日本に戻ってくる形で、多様な人々をつなぎ、ラオスと日本の交流をより一層深める機会となりました。

【特定非営利活動法人ISAPH (草の根技術協力事業)】

 特定非営利活動法人ISAPHは、ラオスフェスティバル2026にブース出展を行いました。 ブースでは、JICA草の根技術協力事業「サービス受益者の行動選択に働きかける誰ひとり取り残さない母子継続ケア支援事業」をはじめ、ラオスの農村部で開発から取り残されがちな母子を対象とした、健康支援・栄養改善活動について紹介しました。特に、妊婦健診や施設分娩、予防接種などの母子保健サービス利用を促進するため、行動インサイトやナッジの考え方(注)を活用しながら、住民の行動変容を後押しする取り組みについて説明を行いました。
 ブースには多くの来場者の方々が立ち寄られ、活動に対する共感や応援の声を寄せていただきました。来場者との対話を通じて、日本国内でもラオスへの関心や支援の輪が広がっていることを実感する、とても貴重な機会となりました。

(注)行動インサイトとは、人の意思決定や行動の特徴を理解し、その知見を政策やサービスの改善に活かす考え方です。ナッジは、その考え方を実践する手法の一つで、強制や罰則ではなく、人が望ましい行動を自然に選びやすい環境を整えることを意味します。

【特定非営利活動法人アジアの障害者活動を支援する会(ADDP)(草の根技術協力事業)】

 アジアの障害者活動を支援する会(ADDP)も、代々木公園で開催されたラオスフェスティバル2026に参加しました。毎年、ラオス観光省ブースの一角をお借りし、当会の活動紹介やラオスの障害者支援に関する啓発活動を行っています。
 ADDPブースにも本当に多様な方々が訪れてくださいました。特に印象的だったのは、ダウン症の娘さんを連れたお母様との出会いです。ご家族でフェスティバルを訪れていた際、当会の障害者支援ののぼりをご覧になり立ち寄ってくださいました。
 ラオスで運営している「みんなのカフェ(Minnano Café)」のクッキーを手に取ってくださったことをきっかけに、当会がJICA草の根技術協力事業「知的障害のある子どもの社会自立のためのインクルーシブ教育・就労支援プロジェクト」についてご説明すると、熱心に耳を傾けてくださいました。そして、「まずは親が元気じゃないとダメなんですよね。ラオスのお母さんたちにもぜひ伝えてください。お互い頑張りましょうね!」と温かい言葉をかけてくださり、応援の気持ちを込めてクッキーをたくさん購入してくださいました。その前向きな姿勢と力強いメッセージに、私たち自身も大きな勇気をもらいました。
 また、ブースではラオスのモン族の刺繍製品も展示したのですが、それを見て多くのモン族出身のラオス人留学生が興味を持って訪れてくれました。その中には日本の防衛大学校で学ぶ留学生もおり、「私はラオスと日本の友好関係を深め、将来ラオスが平和な国であり続けるために今一生懸命勉強しています」と語ってくれました。その真っ直ぐな言葉に胸を打たれ、未来のラオスを担う若者たちへの大きな希望を感じました。
 「出会いこそが国際協力」。フェスティバルの2日間を通じて改めて感じたのは、国際協力とは単なる支援ではなく、人と人との出会いから生まれるものだということです。障害のある子どもを育てる家族、夢に向かって学ぶ留学生、障害者支援との今まで接点はなかったけれど「いつかMinnano Caféを訪れてみたい」と話してくれた学生さんたち、そして日本とラオスの交流を心から楽しむ多くの来場者。本当にさまざまな方々がADDPブースを訪れてくださいました。一つひとつの出会いの中に、それぞれの人生や想いがあります。その想いに触れるたびに、私たちがラオスで取り組むインクルーシブ教育や障害者支援、地域づくりの意義を改めて実感しました。
 これからもADDPは、人と人とのつながりを大切にしながら、日本とラオスの友好、そして誰も取り残さないインクルーシブな社会の実現に向けて活動を続けてまいります!コプチャイライライ!

【生活協同組合コープおきなわ (草の根技術協力事業)】

 コープおきなわは、東京代々木公園で行われたラオスフェスティバルに参加しました。南部のアタプー県で立ち上げを支援した協同組合が生産した"美らラオ"240本"とド・サンサイコーヒー"100袋"の販売を行い、完売しました(ド・サンサイコーヒー:サンサイはコーヒー栽培を行っているアタプー県の郡の名前、ドはサンサイ郡に住む少数民族の言葉で「好き」を意味します)。
 会場では多くのラオス人やラオスで活動を行う団体とのネットワークを広げられ、ブースには農林水産省や日本生活共同連合組合、大学生なども含め、多くの方々が訪れてくださいました。また、ラオスフェスティバル事務局の計らいで2日連続で小ステージでプロジェクトの紹介をさせていただき、コープおきなわの活動を多くの方に知ってもらうよいきっかけとなりました。ラオスと日本でともにつくる暮らしと未来を目指してこれからも頑張ります。

※生活協同組合コープおきなわはJICA草の根技術協力事業「官民協働による協同組合の設立・参加促進を通した地域住民が主体となった未来づくり」を実施中です。

【加山興業(JICA Biz)】

 加山興業株式会社は、2015年からラオスでの廃棄物管理事業に携わり、JICA Biz「ビエンチャン市における医療廃棄物を含む有害廃棄物処理・管理改善に向けた普及・実証事業」によるラオス政府への技術支援、現地法人LAO KAYAMAの設立など、10年以上にわたってラオスとの関係を築いてきました。これらの活動を通じて感じたラオスの魅力をもっと日本の方に知ってもらいたいと考え、ラオスフェスティバルにも毎年ブースを出展しています。
 今年は地元の養豚場と一緒に仕込んだラオスソーセージ(サイウア)をはじめ、バゲットサンドのカオチー、ラオス産の塩を使ったミルクジェラート、ラオスコーヒーなど、ラオスの食材にこだわったメニューをご提供しました。日本ではなかなか食べる機会のないラオス料理を通じて、少しでもラオスを身近に感じていただけていたら幸いです。

●小林美弥子所長から

 今年のラオスフェスティバルには、昨年11月のラオスご訪問に続き、敬宮愛子内親王殿下が23日にご来場されました。私は、ちょうど一時帰国のタイミングで24日に会場に伺うことができました。グルっとJICA関係ブースを中心に新緑眩い代々木公園のフェスティバル内を一周し、主催者でもあるアンパイ・キンダヴォン駐日ラオス大使ともお会いしました。大使からは、ラオスにおけるJICAの長年の協力に深く感謝いただくとともに、ご自身が以前、JICA沖縄センターで日本語研修に参加されていたお話も伺うことができ、時折、「よく覚えていますよ」など日本語でもお話いただきました。
 また、JICA海外協力隊ラオスOV会のブース前では、これからラオスで事業展開を検討中の本邦企業、ラオス国立大学との共同研究を予定されている大学の研究者、ラオスのカウンターパートや友人、NPO/NGOのスタッフ、過去ラオスに派遣されていたJICA専門家や協力隊の皆さんとの挨拶が続き、さながら同窓会状態となりました。最後は、再会した皆さんともども、ラオスオリジナルの盆踊り「Lao Bon Bon」を踊りました!会場は多くの来場者で賑わい、日本とラオスの友好の場、人と人を通じた温かい交流の場となりました。このような交流が巡り巡って、日本とラオス、世界の平和に繋がっていくことを改めて感じる素晴らしい機会となりました。

協力隊OV、元JICA事務所スタッフ、専門家らとともに JICA海外協力隊ラオスOV会のブース前にて

アンパイ・キンダヴォン駐日ラオス大使とともに駐日ラオス大使館ブース前にて。よさこいチーム・バッグを片手に。

\SNSでシェア!/

  • X (Twitter)
  • linkedIn
一覧ページへ