ボランティアレポート「理学療法分野における学生たちの就職事情~その苦悩と将来性~」
2024.10.10
名 前:柿山知子
隊 次:2022-4
職 種:理学療法士
配属先:ドーワ
出身地:千葉県
マラウイでの理学療法の歴史はまだ浅く、2014年に第1期生が卒業したばかりです。つまりはその誕生からまだ10年余りしか経っていません。日本ではリハビリテーション分野の重要性・認知度はかなり浸透しているので、さぞかしこれら卒業生たちは医療機関に引く手あまたなのだろう…と思いきや、現実はそう上手くはいきません。少なくとも私がマラウイで出会ってきた学生たちは卒後の就職先探しに大変苦労しているようでした。今日はそんな学生たちを取り巻く現状とその課題、将来性について少し私見を書かせてほしいと思います。
そもそもマラウイにおいて理学療法を学んでいる学生たちは、皆エリート層の学生たちです。大学への入学試験も非常に難しく狭き門な上に、大学でのハードな単位取得や臨床実習を終えた後は国家試験、さらにそのあとは1年間のインターンが必須となります。このような長い課程を経てようやく臨床の場に立つことができるのです。
私もこれまで何人かこのインターン中の学生たちに会ってきましたが、皆一様に口を揃えて言っていたのが「このインターンを終えたとしても、理学療法士として働ける場所がなかなか見つからない」という現状でした。
なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか?私なりにいくつかその要因を考えてみました。
配属先に実習に来ていたリハビリテーション分野の学生たち
scroll