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ボランティアレポート「聞こうとする姿勢、伝えようとする姿勢」

2026.01.19

名前:辻本 未希子
隊次:2024年度2次隊
職種:看護師
配属先:ンチシ県病院
出身地:神奈川県

言語の壁。同じ言葉を話さない地域に行けば必ずぶつかる大きな壁。大きな壁だけれども、様々な方法で乗り越えることができると私は思っています。
私は、看護師としてマラウィのンチシ県のンチシ県立病院で活動しています。
私が暮らす県は、一部の隊員からは「陸の孤島」、マラウィアンから何もないただ静かな場所と言われている、本当にのんびりとした時間が流れている場所です。県と名乗っていますが、中心地は他と比べると町ではなく村といった感じでしょうか(私は立派な町だと思っています)。マラウィにきて最初の2ヵ月は、事務所のオリエンテーション、そして看護実習と首都で生活していたため、英語ができればあまり困ることなく、生活できていました。しかし、ンチシにて英語が通じないが当たり前の生活が始まりました。

自宅から一番近いマーケット

同僚へは英語が通じます、しかし外来にくる患者の9割は英語が通じません。その状況で日常生活に関する質問や患者の症状・訴えを聞かなければならない状況に急いで現地語を勉強しなくてはと思っていました。自分で勉強した現地語をいざ使うと、日本語と発音は似ていても発音が違うらしく、通じないっていうことが何回も続き、挫折しかけていました。しかし、私が身振り手振りをしながら発音を少しずつ変えながら単語を言っていると患者が真剣に聞き取ろうとしてくれていました。そして、最終的に通じると笑いながら質問に答えてくれました、そして正しい言い方を教えてくれました。また、患者も私に伝わりやすいように現地語で症状を話しながらもジェスチャーで症状の場所を教えてくれるため、全てを理解できていなくても、患者の訴えを拾うことができています。どうしてもわからないときは同僚にバトンタッチしています。きっと患者が頑張って聞こうとしてくれなければ、現地語習得を挫折して、同僚に通訳をお願いしながら動いていたと思います、そして患者のおかげで私は改めて「言葉の壁」は大きいけれど、自分次第でいろいろな乗り越え方があるのだと実感しました。現在、私は外来の看護師の一人として、患者のバイタルサインを測定し、症状を聞いています、多いときは20人以上対応しています。そして病院で患者と接するようになり、間違えてもいいから現地語を使うことが大事だと感じ町の人々や子供たちへ現地語で返答・声掛けするように心がけています、使える単語はワンパターンでも患者含めて町の人々が現地語の先生として多くの単語を教えてくれます。話したことのある人や患者は道ですれ違うと私の名前を叫び、挨拶をしてくれるようになりました。日本の病院で勤務していた時も同じ日本語なのに伝わらないということは多々あったなと、今回このボランティアレポートを書いて思い出しました。「言葉の壁」は確かに大きいですが、相手の言葉を聞こうとする姿勢、そして伝えようとする姿勢がなければ、伝わることはないのだと学ぶことができました。赴任して9カ月が経とうとしており、その割には現地語習得が遅いですが、いつかヘルストークを現地語で行い、患者に私の伝えたいことが伝わることを目標に精一杯頑張っていきたいと思います。

通訳してくれる同僚

診療待ちの患者

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