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ボランティアレポート「任地での暮らし」

2026.02.24

名 前:鷹觜 紺
隊 次:2023-4次隊
職 種:理学療法士
配属先:ムズズ中央病院
出身地:宮城県

ムリウーリ?(How are you?)二リマコーラ(I’m good)

マラウイの北部にあるムズズで活動をしています。残す任期もあと数ヶ月ほどとなりました。マラウイ生活で成長できた所はなんだろう、何かマラウイアンのためにできたことはあるのか、残りの期間で何をすることができるのか…など、そんなことを最近考えています。

 マラウイでの生活は、日本と異なる部分も多く戸惑うことが多々あり大変です。慣れたかなと思えば、新たな問題に直面し、経験から先読みして自分の精神安定が保てるように行動しても、その裏をかかれうまくいかないことも沢山あります。しかし、自分の中で忘れたくない生活になっています。それはやはり、マラウイアンの優しさが大きく関わっていると思います。マラウイアン自らも「The warm heart of Africaのマラウイだからね〜」と言うほど、親切で優しい方が多い国だなと身をもって実感しています。

 私の活動先である病院には、何代も隊員が入っている、あらゆる国からの支援により各国のスタッフが病院で活動しているため、病院のスタッフは外国人に慣れています。対して、私が住んでいる地域には、肌の色が違う私のような外国人は今まで住んだことはなかったと聞きました。そんな状況であったにも関わらず、急に来て住み始めたアズング(マラウイアンはよく肌の色が違う外国人に対して発する言葉)をすんなりと受け入れてくれたと感じています。本当にありがたいです。もしこれが日本での出来事だったら…と考えることがよくありますが、こんなにスムーズに受け入れてはもらえないような気がします。

さて、残りのマラウイ生活も残りわずかということで、任地での生活について綴ります。

 任地のムズズに移動してきた時の話になります。今でも忘れられない出来事があります。任地の探検も兼ねて、通勤手段である自転車を使い家から病院までの道を確認していた時のことです。坂道の途中でチェーンが外れ、道端で修理を試みていました。その際に、通りすがりのマラウイアンがチェーンを直すのを手伝ってくれました。素手でチェーンを直してくれ、修理が終わるとそのまま立ち去っていきました。さらに、病院からの帰り道、ペダルを固定していた部品が緩くなり、ペダルがグラグラで使えない状況になりました(ちなみに自転車は新品を買いました笑 この時、初乗車です笑)。そこで、マーケットで仕事をしていたマダムに修理屋さんはあるかと尋ねました。すると、そこまで連れて行ってくれ、現地語で状況を説明し、自宅方面まで送ってくれました。『新品の自転車なのに問題が多すぎる〜初めて乗ったのに〜、通勤路の坂道がキツすぎる、これを毎日か〜…』と心の中で嘆いていたところでこのような優しさに触れ、心が温まった1日でした。

新品のはずなのに問題がたくさんある私の自転車(笑)


その他にも、マラウイで生活していて嬉しいと思ったことがたくさんあります。マーケットで野菜を買った際には、購入金額の半分ほどのおまけの野菜を入れてくれることもあります。心の中で、売り上げ大丈夫そう?と不安に思うこともありますが、笑顔で「おまけ〜」と言ってそれを入れてくれるので、その優しさに甘えています。また、〇〇に行きたいが行き方がわからないと尋ねると近くまで送ってくれます。また、タクシーを使わなければいけない場合は、タクシーの乗り場まで案内してくれます。案内料など取られるのかなと初めの頃は不安に思っていましたが、案内料なども取らずに案内してくれます。目的地までの案内が終わると、笑顔で「Tiwonanenge~(see you)」と言って去っていきます。ありがたいです。

今の私は、日本に観光できている外国人の立場を体験しています。マラウイで感じたこの優しさを日本に戻ったら困っている観光客の方がいたらその方達に還元できたらいいなと思っています。

ここからは近所での出来事について紹介します。

ある日、近所のママにとあるリクエストをしました。それは、『マラウイにいるうちに鶏を捌いてみたい。』です。ママは快く応じてくれました。鶏を買うところから始まり、捌き、調理するところまで近所のママの娘さんと共に経験しました。日本では既に捌かれ、部位ごとに分けられている鶏肉しか買ったことがありません。どれほど大変な作業であるかということを肌で感じることができたいい機会でした。

鶏を捌いているところ。熱湯をかけ、羽を一本ずつ取る


私の任地での生活は、近所の子どもたちとママたち、そのご家族にいつも支えてもらっています。近所のマーケットを通れば「Aoi~ Mwuka~ (Good morning)」、「Bobo~(How are you?)」と笑顔で声をかけてくれます。また、子どもたちも「Aoi~」と言いながら走ってこっちまで向かってきてくれる、屈託のない笑顔で手を振ってくれる、ハグをしてくれるなど私に癒しを与えてくれます。また、赴任当初はバケモノを見る目で私を見ていた子どもたちが私に見慣れ、元気いっぱいに「Bobo!!!!!!!!!!!!!」とグーサインをしてくれる、近くまで来てくれなかった子が近くまで来て、ハイタッチしてくれるようになったなど、子どもたちの成長を近くで見ることができていることも私にとってかけがえのない生活の一部になっています。

2024年は私を怖がって近くまで来てくれなかった子

この子は初めから怖がらずに、Aoi~~って言いながら駆け寄ってくれる子

末っ子の面倒を見るお姉ちゃん

大通りまで自転車を押してくれている

エクステとるのを手伝って〜と近所の子に声をかけ、取ってもらっているところ


異国で生活をしていて、寂しいとあまり感じないのはこうして近所に住んでいる方々が声をかけてくれるからかなと思っています。そのため、長く任地を離れて戻ってきた時には、「あ〜、戻ってきた〜帰ってきた〜」という安心した気持ちになります。もちろん、いいことだけではありません。マラウイアンに対して、ムカつく時もあるし腹も立ちます。時折、マラウイアンの関わりが自分にとって心地がいいものではない時もあります。しかし、そんなことを忘れるくらいマラウイアンからの優しさを受け生活しています。

Tawonga chomene (Thank you very much)

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