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第三回  国際 雷・災害シンポジウム

2025.06.17

 マレーシアのマラッカ技術大学(Universiti Teknikal Malaysia Melaka: UTeM)は、マレーシアのテナガナショナル大学(Universiti Tenaga Nasional: UNITEN)および日本の近畿大学と共同で、2025年6月23日にHotel Seri Malaysia Melakaにおいて、「持続可能なエネルギー供給と極端気象災害の早期警報のための電荷分布リアルタイム 3D イメージングと雷活動予測( RTL-3D )プロジェクト」の第三回 国際 雷・災害シンポジウムを開催します。当シンポジウムでは、当プロジェクトの研究者、マレーシア政府、学術機関、民間パートナーによる雷及び極端気象災害に対する早期警報システムの構築に関する発表が行われます。


プロジェクトの背景/目的:

 RTL-3Dプロジェクトは、マレーシアにおける雷や極端気象による被害の低減を目的として、先端技術を開発・活用するものです。この技術革新により、雷災害が発生する前の予測が可能となり、マレーシアの防災対応能力を向上させます。

 この目標を達成するために、雷および雷の電荷分布を精度数百メートル以下精度でマッピングする高度なアルゴリズムが開発されています。クアラルンプール、スランゴール、ネグリ・スンビラン、マラッカの各州に設置された雷センサーと気象観測ネットワークにより、リアルタイムの雷情報が同地域に提供される予定です。ロゴスキーコイルを使用したロケット誘雷実験や高層構造物への雷撃電流の直接電流測定により、このアルゴリズムを検証します。

 当プロジェクトは社会的インパクトにも配慮し、リアルタイム監視・予測の状況を表示するダッシュボード開発や商用電源とバックアップ電源を自動的に切り替える装置の開発を進めており、厳しい状況下でも安定した電源確保の可能性を高めます。これらのツールは、マレーシア電力会社(TNB)のエンジニア、マレーシア気象局(MET Malaysia)の職員、マラッカの漁民など、エンドユーザー向けに設計されており、迅速かつ実用的な情報提供によって意思決定を支援します。

 RTL-3Dプロジェクトは2023年6月に開始され、2028年6月まで5年間継続予定です。当プロジェクトは、JICAおよび国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)による「地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)」の支援及びマレーシア高等教育省(MOHE)によるマレーシア政府予算の支援を受けています。

 当シンポジウムは、下記のFacebook Liveを通じて生配信されます。https://www.facebook.com/UtemLightning


シンポジウム期間中の第 3 回合同調整委員会( JCC )会議:

当シンポジウム期間中に、第3回合同調整委員会(JCC-3)が開催され、今後の活動計画について議論されます。


お問い合わせ先:
プロジェクト調整員 
中澤繫樹
nakazawa.shigeki▲akna.jp

※▲を@に変換してください。

(写真)
Pix 1: マラッカ州における落雷のビデオ観測データ
Pix 2: セランゴール州における落雷の電流測定データ
Pix 3: マラッカ州における雷雨のVHF観測データ
Pix 4: マラッカ州におけるロケット誘雷サイト構築


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