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気候変動対策に関するJICA-NRES共同技術協力プロジェクトの第2回合同調整委員会会合が開催されました

2025.12.12

 2025年12月9日、JICAはマレーシア天然資源環境サステナビリティ省(NRES)と共同で、「マレーシア国 強化された透明性枠組み下での国連気候変動枠組条約(UNFCCC)国家報告書作成のための能力強化プロジェクト」の第2回合同調整委員会(JCC)会合を開催しました。本プロジェクトは、パリ協定で設立された強化された透明性枠組み(ETF: Enhanced Transparency Framework)への移行の支援を目的として2024年10月に開始され、マレーシア国の気候変動対策を支援するとともに、両国の協力関係のさらなる深化が期待されています。


 第2回JCC会合では、プロジェクト開始から現在までの支援活動の振り返りと、今後の活動の方向性に関する議論が行われました。本プロジェクトでは、これまで、GHGインベントリ・国が決定する貢献(NDC: Nationally Determined Contribution)の進捗追跡・パリ協定第6条をテーマとしたワークショップを11回、フッ素系ガス排出量の算定をテーマとしたワークショップを3回、9月には日本での研修を実施しており、会合ではそれらの成果内容が確認されました。また、1年目のプロジェクトの成果を土台に、今後もマレーシア国の気候変動関連の技術的・制度的能力の強化に向けた支援活動を継続していくことも確認されました。


 会合中、Yahati binti Awang副事務次官からは、マレーシアのETF関連の能力開発に貢献する本プロジェクトの重要性や、プロジェクト1年目のJICAによる手厚い支援への感謝が述べられました。菅原JICAマレーシア事務所長からは、プロジェクト1年目の技術ワークショップや本邦研修の成功に言及するとともに、第2回隔年透明性報告書(BTR: Biennial Transparency Report)作成の重要性、及びBTR2作成に対する本プロジェクトの貢献への期待が述べられました。


 本プロジェクトは2027年10月まで継続され、1年目に引き続き、透明性枠組みへの移行やフッ素系ガス排出量の算定に関連するワークショップなどを通した技術支援が実施される予定となっています。

・第2回JCC会合の週に開催されたワークショップ


 第2回JCC会合の前に、JICA専門家により、NDCの進捗追跡に関するワークショップが開催されました。ワークショップでは、特にNDC達成にむけて関連するエネルギー分野と廃棄物分野の政策に焦点を当てた講義が行われました。

 第2回JCC会合の後には、ハイドロフルオロカーボン(HFC)のデータ収集に関するワークショップも開催されました。政府関係者や空調・冷媒機器民間セクターの関係者の担当者などが参加し、HFCデータ収集の課題と解決策について議論が実施されました。

 JICAは、今後もマレーシア政府と緊密に連携し、本プロジェクトの成功に向けて努力を続けていきます。


お問い合わせ先:
JICA長期専門家
粕谷泰洋
yasuhiro.kasuya.jica1▲gmail.com
※▲を@に変換願います。

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