森林デジタル地図作成に関するトレーニングを実施

2023.04.11

現在モルドバ政府は、サンドゥ大統領のイニシアティブの下、森林面積拡大および荒廃した森林の再生を優先プログラムの1つとして推進しています。この一環として、プログラムの主要な担当機関である林野庁(Moldsilva)および森林資源管理研究所(ICAS)は、森林資源の適切な把握・管理の基礎となる森林デジタル地図作成の効率化に取り組もうとしています。

これらの取り組みを支援するため、モルドバ政府の要請に基づき、JICAは2022年にMoldsilvaとICAS職員を対象に「森林リモートセンシング」に関する研修を実施し、日本の知見・経験を学ぶ機会を提供しました。この研修の成果を踏まえ、Moldsilva及びICASのスタッフがより実践的な森林デジタル地図の作成方法を習得することを目的として、JICAはインハウス・コンサルタントである遠藤貴宏氏をモルドバに派遣し「衛星画像を活用した地図作成技術」に関する集中研修を2023年3月27日~31日に実施しました。

研修にはMoldsilvaおよびICASから計10名の技術者が参加しました。遠藤氏からの講義に非常に熱心に耳を傾け、活発な質疑応答をとおし実践的な技術・知識を吸収しようとしている様子が見られました。参加者からは「Javaコード使用し衛星画像を取得する方法や適切な衛星画像の選定法など、モルドバの森林地図作成に有用なスキルを獲得することができた」との意見が聞かれました。

本研修の実施に先立ち、JICAはICASに対してワークステーションやラップトップを供与し、森林デジタル地図作成に不可欠となるシステム環境整備にも支援を行っています。

今回の支援に対しては、MoldsilvaおよびICASからJICAへの謝意が示されると同時に、今後の協力継続に対する大きな期待が表明されました。日本の経験及び他国でのJICA事業を踏まえた適切な森林資源管理に貢献できるよう、JICAは引き続き協力を行っていく予定です。

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研修初日のグループ写真

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遠藤氏による指導の様子

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遠藤氏と修了書を受領した研修参加者

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