jica 独立行政法人 国際協力機構 jica 独立行政法人 国際協力機構

所長あいさつ

2024 年5月にパナマ事務所長に着任した多田尚平(ただしょうへい)です。

これまで中南米地域を中心に20年以上国際協力に携わってきました。今回、パナマという素晴らしい国で勤務できることを大変光栄に思います。

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パナマは、北海道よりやや小さい7.5万平方キロメートルの国土に、北海道よりやや少ない約441万人が暮らす国です(2022)。南北アメリカを繋ぐ位置にあることから国土が南北に伸びている印象がありますが、実は東西に長く伸びた国で、東西の幅約600km、南北の幅約50キロ~200キロです。主な経済活動はパナマ運河を中心とするサービス業で、過去20年間の平均GDP成長率5.8%を記録していますが(1990~2019)、域内でも高水準の所得格差、地域間格差といった開発課題があります。

豊かな自然環境と生物多様性に恵まれた国でもあり、2030年までに国土・領海の30%以上を 自然環境エリアとして保全する国際目標「30by30」を前倒しで達成しています。また、国全体で二酸化炭素の吸収量が排出量より多い「カーボンネガティブ」を達成している世界7か国のうちの1国とされています(2021)。

この国でJICAは1963年から60年以上にわたって技術協力、無償資金協力、協力隊、円借款、海外投融資など様々な協力を実施してきました。近年は経済基盤整備、格差是正、環境保全を重点として、中南米地域最大のインフラ支援であるモノレール建設、運河流域での自然環境保全、地方部の生活改善、民間銀行を通じた金融包摂、感染症研究拠点の能力強化など、様々な協力を推進しています。また、中南米地域の交通ハブという点を生かし、国を越えて広域で協力していく取組みを進めています。

多くの関係者の皆様が築いた協力関係を更に発展させるため、及ばずながら尽力していく所存です。どうかよろしくお願い致します。

パナマ事務所長
多田 尚平