2026年6月17日に新たにJICAパラグアイ事務所長に着任した高砂大(たかさご はじめ)です。どうぞよろしくお願い致します。
南米大陸の中央に位置するパラグアイは、まさに「南米の心臓(Corazón de América)」と呼ぶにふわしい、魅力に溢れた国です。抜けるような青空、街の並木道を鮮やかに彩るパラグアイの国樹「ラパチョ(ノウゼンカズラ)」などの花々が美しい国です。また、豊かな自然に恵まれており、美しい川や湖、広大な大地は訪れる人々を魅了します。豊かな自然の恵みを受けて世界有数の生産量を誇る大豆や上質な牛肉が生産されており、パラグアイの重要な産業の一つになっています。そして何よりも、「トケ(触れ合い)」を大切にする、温厚で親切、かつ寛容なパラグアイの人々の温かい国民性は、私たち日本人の心にも深く響くものがあります。
2026年、日本とパラグアイは、1936年にラ・コルメナへの移住が始まってから「日本人移住90周年」という、極めて記念すべき歴史的な節目を迎えました。パラグアイの人々の温かい国民性に支えられながら、長年にわたり1万人を超える日系社会の皆様がひたむきな努力と誠実さによって築き上げてこられた揺るぎない信頼関係は、両国にとってかけがえのない財産です。
この美しく、親日的で、魅力に溢れた国に、大きな節目を迎える年に、パラグアイに来られたことを大変うれしく思っています。
JICAは移住地への支援を始めとして、技術協力、有償・無償資金協力、そしてJICA海外協力隊の派遣などを通じて、この美しいパラグアイの国造りと歩みを共にしてまいりました。
パラグアイ政府は持続可能で包括的な成長へのロードマップとして「国家開発計画2050 (PND2050)」 を策定し、本計画の実践に取り組んでいます。 JICAは、このPND2050と足並みを揃え、これまでに培ってきた両国の固い信頼関係を礎に、同国が直面する開発課題の解決に向け、特に以下の2つの重点分野を軸に課題解決に取り組んでまいります。
1. 気候変動対策を踏まえた持続的経済開発
食料安全保障を見据え、SHEPアプローチ等を通じた小規模農家の生産・販売技術向上や、家畜衛生・品質の確保(SENACSAとの連携)の協力を行います。また、宇宙分野の連携による気候変動リスクの軽減や防災対策への協力、道路・河川等の輸送インフラ整備、豊富な水資源を活かしたグリーン水素の利活用検討など、次世代のクリーンエネルギー供給の効率化や新しい産業のインキュベーションを推進し、強固な経済構造への転換に貢献します。
2. 包摂的な社会開発
「国家飲料水・衛生計画(PNAPS の目標達成に向け、都市部を中心とした上下水道インフラの整備と、日本の知見を活かした統合的な水資源管理を進めます。また、国家障害者人権庁(SENADIS との連携のもと、技術協力「障害者の社会参加促進プロジェクト」等を通じて地域レベルでの対話の場を確立し、誰もが成長の恩恵を実感できる包摂的な社会の実現を目指します。
これらすべての取り組みの根底にあり、かつ最大の推進力となるのは、現地で高い評価と信頼を勝ち得てこられた日系社会の皆様との連携です。日系社会の皆様が持つ豊かな経験、高い技術力、そしてこれまでの歴史で培われた「知」を次の世代へとしっかりと継承していきたいと思います。
JICAのビジョンである「信頼で世界をつなぐ」を胸に、パラグアイ政府関係機関、民間セクター、NGO 学術機関、そして市民の皆様とこれまで以上に緊密に対話を重ね、お互いが共感出来る取り組みを進めつつ 一緒に未来を創り上げていくことに貢献したいと思います。そして、日本とパラグアイ、さらには世界を繋ぐ懸け橋としての役割を一層強化してまいります。
パラグアイ事務所長独立行政法人国際協力機構(JICA)
パラグアイ事務所長 高砂 大
メールアドレス: Takasago.Hajime@jica.go.jp
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