「社会経済開発のための日系社会・日系校の連携強化国際セミナー」第1回セミナー

2023.11.02

中南米地域には、推計210万人の世界最大の日系社会が存在し、彼ら日系人は現地社会と融合し、経済、学術、政治、文化等多岐に亘る分野で活躍しており、各国の発展に貢献している。このように様々な分野で活躍する中南米各国の日系社会とのネットワークを有し、日本語普及部を通じて日本語教育の推進に取り組むペルー日系人協会(APJ)およびラ・ウニオン学校が実施機関となり、中南米域内で日系社会が存在する各国日系校、日系団体関係者を招いたセミナー(第三国研修)を5年間に渡って開催します。

第1回の国際セミナーが2023年10月2日から10月10日に開催され、ブラジル、ボリビア、パラグアイ、メキシコ、ドミニカ共和国、アルゼンチン、キューバ、ウルグアイ、コロンビア、ペルーから日本語教育に携わる13名の研修員が参加し、各国で抱える課題への新たな取り組みの推進を図るため、研修参加者のプレゼンや模擬授業の実施を通じて所属元における日本語教育の取り組みが研修参加者間で共有されました。

また、本邦講師として南米系外国人学校として南米の子供たちの日本での学習を支援する学校法人ムンド・デ・アレグリアの松本雅美校長を招聘し、松本校長と、同校での日本語指導者養成研修に参加したペルー帰国研修員が日本語力をまったく有しない外国人向けに開発された漢字指導法についてワークショップを通じて紹介しました。同指導法は、初期日本語指導が中心で漢字指導が十分とは言えない中南米の日本語指導現場において有益なインプットとなりました。

最終日には今次セミナーでの協議結果をベースとした来年度に向けての活動計画を策定しました。また、中南米の日系教育団体ネットワークの構築、若手日本語指導者の育成方法の検討、中南米の児童生徒によるオンライン交流などの活動にかかる調整と運営のために研修員による委員会を形成し、セミナー成果の最大化に努めていきます。

日本語指導法の強化や中南米日系社会の連携推進などの中南米日系社会の様々な共通課題の解決を図るため、JICAは引き続き支援していきます。

10か国から13名の研修員が参加

10か国から13名の研修員が参加

本邦招へい講師による講義

本邦招へい講師による講義

漢字指導法のワークショップ

漢字指導法のワークショップ

ラ・ウニオン学校の運動会に参加

ラ・ウニオン学校の運動会に参加

教案作りの実習

教案作りの実習

研修員による模擬授業

研修員による模擬授業

JICAボランティア(日本語教育)のワークショップ

JICAボランティア(日本語教育)のワークショップ

終了証を手にする研修員と研修実施団体メンバー

終了証を手にする研修員と研修実施団体メンバー

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