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マルマラ地震工学試験センター(マルテストセンター)開所式、ゲブゼ工科大学で開催

2025.09.22

9月11日、ゲブゼ工科大学で「マルマラ地震工学試験センター(通称:マルテストセンター」の開所式が行われました。同センターは、地震による被害を最小化に抑えることを目的に、構造物の耐震検査を行う施設です。
開所式には、ゲブゼ工科大学のハジュ・アリ・マンタル学長、トルコ日本科学技術大学のムスタファ・ヴェルシャン・キョック学長、ゲブゼ副市長のシェネル・アクン氏、マルテストセンター所長のブラント・アクバシュ教授、マルテストプロジェクトの日本側代表の香川大学・金田教授、JICAトルコ事務所の渡辺所長をはじめ、多くの関係者が出席しました。
トルコでは1998 年以前に建てられた建物が多く、耐震性に課題があります。2023年の南東部大地震を受け、耐震性への関心や検査の必要性は高まっています。特に、イスタンブール近郊のマルマラ海域には地震リスクの高い空白域が存在し、津波被害の可能性も指摘されています。
マルテストセンターでは、耐震建築や津波災害に関する研究のための実験機材が順次導入される予定です。まずは大型振動台が2026年6月までに設置される予定で、地震津波被害軽減に向けた体制構築を目指します。
開所式に合わせ、SATREPSプロジェクトの合同調整委員会(JCC)と進捗報告シンポジウムも開催されました。シンポジウムでは、渡辺所長が、「トルコと日本は、地震という共通課題を持ち、マルテストを通じて、日本の経験と知見が共有され深められている。」と述べました。
マルテストセンターの開設は、災害に強い社会づくりを目指すSATREPSプロジェクトの重要な節目となります。

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