「世界難民の日」に向けて女子サッカーイベント開催!~難民と共に描く希望~

2023.06.30

Hope away from home ~難民とともに描く希望~

 6月20日の 「世界難民の日」(World Refugee Day)に合わせ、2023年6月17日、JICAウガンダ事務所はウガンダ首相府難民局、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、ウガンダサッカープレミアリーグ所属のソルティーロブライトスターズ(ソルティーロ)と現地のNGOの協力の下、ルワマンジャ難民居住区で「女子サッカーイベント」を開催しました。ウガンダはコンゴ民主共和国(DRC)や南スーダンなど周辺国から154万人(2023年5月現在)もの難民を受け入れており、ルワマンジャには主にDRCからの難民が9万人以上住んでいます。
 今年の「世界難民の日」のテーマは「Hope away from home~ 難民とともに描く希望~」。 スポーツを通して、難民と、難民を受け入れるホストコミュニティの平和的共存と、女性のエンパワーメントを促し、難民とホストコミュニティ双方が希望を持てるきっかけになればとの思いから本イベントを実施しました。

工夫に満ちたイベント、そしてたくさんの笑顔

 当日は、難民とホストコミュニティの計60名(主に16歳から19歳)の女性がイベントに参加しました。まず午前中にソルティーロ主導によるサッカー教室が行われ、新しく知り合った友達や普段プロとして活躍するサッカー選手と一緒にボールを追いかけ汗を流しました。サッカー教室は、プロのサッカー選手ならではのきめ細かい工夫に満ちたメニューとなっており、一緒に体を動かすことを通じて難民とホストコミュニティが隔てなく仲良くなっていく様子が見られました。
 午後には参加者によるサッカーの試合が行われ、プレー中にお互い声を掛け合う姿が見られた他、地元のコミュニティからも観戦者が集まり、沢山の応援を受け選手達も笑顔いっぱいで試合を楽しみました。
 今回のイベントは女性を対象としていたため、ランチ時間には現地NGO職員による月経衛生や女性のエンパワーメントに関する講義等が実施された他、イベント後には参加者に生理用品、石鹸が配布され、参加者が衛生管理についてより深く知るきっかけにもなりました。
 閉会式では、JICAウガンダ事務所福原次長から「今日はみんな輝いていました。スポーツの力を信じて、今後も夢と希望を持ち続けてください。そうすればいつか必ず叶います」と参加者にエールが送られました。 参加者からは、「『難民』や『ホストコミュニティ』といった区分けではなく、一人の人間として向き合うことが大事」、「スポーツよりも宗教を重視する家庭のため、サッカーができる時間は少ない。けれども将来はプロサッカー選手にもなりたいしビジネスもしたい!」、「将来は看護師になって、難民居住区に住む病気で困っているみんなを救いたい」といった声がありました。

継続した「スポーツと開発」の支援を

 JICAは今回のルワマンジャ難民居住区に加え、これまでウガンダ北部の難民居住区、そして都市部に居住する難民及びホストコミュニティを対象にサッカーイベントを開催してきました。その結果、例えば昨年JICAのイベントを通じて結成された難民・ホストコミュニティ混成チームは、今では平和的共存に向けた取り組みの一つのロールモデルとしてその難民居住区では認知されているなど、難民とホストコミュニティとの交流を促進しています。
 JICAは今後も難民とホストコミュニティの平和的共存や女性のエンパワーメントを促進するため、国内外の様々なパートナーと協力して、積極的に活動を実施していきます。

プロ選手からの説明に期待が高まる会場

プロ選手からの説明に期待が高まる会場

ソルティーロ 土屋コーチからの説明を熱心に聞く選手達

ソルティーロ 土屋コーチからの説明を熱心に聞く選手達

混合チームで練習開始

混合チームで練習開始

練習中も絶えない笑顔

練習中も絶えない笑顔

練習後の仲間とのランチは格別

練習後の仲間とのランチは格別

試合開始!練習の成果を発揮する選手たち

試合開始!練習の成果を発揮する選手たち

JICAウガンダ事務所よりボールを寄贈

JICAウガンダ事務所よりボールを寄贈

最後にみんなで集合写真

最後にみんなで集合写真

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