(日)アスンシオン上水道整備事業(PG-P12)
(英)ASUNCION METROPOLITAN AREA POTABLE WATER PROJECT
(西)PROYECTO DE MEJORAMIENTO DE SUMINISTRO DE AGUA POTABLE EN ASUNCION
パラグアイ
L/A締結日:1995年8月
L/A発効日:1995年9月
アスンシオン首都圏
2002年3月
パラグアイ衛生サービス会社(EMPRESA DE SERVICIO SANITARIOS DEL PARAGUAY(ESSAP))
旧:衛生事業公社(CORPORACION DE OBRAS SANITARIAS(CORPOSANA))
パラグアイでは、1990年代初頭に至るまで、経済インフラおよび農牧業関連の生産インフラの整備が優先され、社会インフラの整備が大きく立ち遅れていた。特に、上下水道、基礎保健・衛生等の社会サービスについては、ほかの中南米諸国と比べても立ち遅れの著しい分野となっていた。なかでも、上下水道普及率については、1993年時点で中南米平均の上水道普及率、下水道普及率が各々80%、53%であったのに対し、米州開発銀行(IDB)資料によれば、パラグアイでは上水道普及率29%(都市部53%、農村部16%)、下水道普及率11%(都市部22%、農村部0%)と、中南米ではハイチに次いで2番目に低い水準であった。
パラグアイにおける上水道サービスについては、人口4,000人以上の自治体では衛生事業公社(CORPOSANA)が、人口4,000人未満の自治体では環境衛生局(SENASA)が担当していたが、CORPOSANAあるいはSENASAによるサービス提供がなされていない地域は、井戸水、あるいは民間の給水業者による水供給等に依存しており、多くの場合、これらの水は飲料水として安全は水質基準を満たしておらず、公衆衛生の観点から社会的に大きな問題となっていた。加えて、パラグアイでは下水道サービスの整備も立ち遅れており、下水がたれ流し状態にある地域も多かった。この結果、パラグアイでは、非衛生な水の摂取、劣悪な衛生環境に起因する寄生虫症、下痢、あるいは伝染性疾病が多く発生しており、例えば、4歳以下の乳幼児に関しては、下痢、寄生虫症が主な死亡原因となっており、特に下痢については死亡原因の約4分の1を占めていた。
また、IDB資料によれば、上水道普及率が63%と相対的に高水準にあったアスンシオン首都圏においても、既存の施設の老朽化やメーターの未整備、不備等により、1994年時点において無収率が37%と高かった。
このような状況のなか、送配水施設ならびに配水網・給水施設を整備拡充することにより、アスンシオン首都圏の環境改善が急務となっていた。
本事業は、アスンシオン首都圏において、「送配水施設」「配水網・給水施設」を整備・拡充することにより、首都圏における上水道普及率の向上、無収率の改善を図り、もって地域住民の生活環境の改善に寄与することを目的とする。
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