北岡理事長が群馬県前橋市と甘楽町を訪問:東京オリ・パラを目指し練習を続ける南スーダン陸上選手を激励

2020年12月8日

北岡伸一JICA理事長は、12月1日、群馬県前橋市と甘楽町を訪れました。前橋市で東京オリンピック・パラリンピックを目指し練習を続ける南スーダン陸上選手団を激励するとともに、群馬県のJICA活動への協力者の方々と意見交換を行いました。

1.前橋市

山本市長(右)と北岡理事長

選手団へ現地食材を差し入れ

北岡理事長は、前橋市を訪れ、山本市長を表敬訪問するとともに、南スーダン陸上選手団を激励しました。前橋市は、東京オリンピック・パラリンピックの南スーダンのホストタウンであり、2019年11月よりオリンピック・パラリンピックに出場予定の南スーダン陸上選手団5名(コーチ1名、選手4名)を受け入れています。

山本市長より、選手たちがトレーニングに励む傍ら、日本語学校やパソコン教室にも通い始めたことや、小中学校を訪問し市民の方々と交流を深め、市内の小中学生が平和を考える良い機会になっていること、選手たちの練習する姿が前橋市民に元気を与えていることが紹介され、前橋市と南スーダンを結ぶきっかけとなったJICAに対する感謝の意が表明されました。
これに対し、北岡理事長から、前橋市の選手団受け入れに対し、山本市長のイニシアティブと市民によるサポートへの感謝を伝えるとともに、自身も南スーダンを訪れ、長年の紛争を乗り越え国民和解と統合を目指す取組である全国スポーツ大会(National Unity Day)に参加した経験があり、思い出深い国のひとつであることを紹介しました。また、北岡理事長からは、南スーダン選手団への激励として、自著『独立自尊』(英訳版:Self-Respect and Independence of Mind – the Challenge of FUKUZAWA Yukichi)を一人ひとりに贈呈しました。加えて、明治維新において福沢諭吉が果たした役割や日本の近代化のエッセンスについての短時間のスピーチを行い、選手団は熱心に聞き入っていました。

関連リンク:

2.甘楽町

甘楽町での集合写真

北岡理事長は、甘楽町を訪れ、茂原町長や同町でJICAの活動への協力者の方々と面談しました。甘楽町は、JICA研修員や海外協力隊派遣前訓練の受け入れを行っています。
茂原町長より、甘楽町とJICAの繋がりは2001年にNPO法人自然塾寺子屋(*)が同地に拠点を構えたことに始まり、今では、自然塾寺子屋は甘楽町の自慢のひとつであると紹介されました。
北岡理事長は、甘楽町と自然塾寺子屋によるJICAの活動への協力に対する感謝を伝えるとともに、帰国した協力隊員が、派遣中に得た学びを国内に還元することが、日本の利益にも繋がることを指摘しました。また、甘楽町と自然塾寺子屋が行うベトナム人技能実習生等の受け入れ支援への先進的な取り組みに敬意を表するとともに、JICAも進める外国人受け入れ業務の参考となっていると述べました。

(*)NPO法人自然塾寺子屋の概要とJICAとの連携事業
2001年、群馬県甘楽町に「自然塾寺子屋」を設立。2002年よりJICA研修員を、2003年より海外協力隊派遣前訓練の受け入れを開始。これまで、JICA研修員約450名、協力隊候補生約750名を受け入れている。