モンゴルで新しい国際空港が開港:日本とモンゴルの企業が共同運営

2021年7月2日

新空港の全景

新空港の建設や運営を支える日本・モンゴルの関係者

新空港の旅客ターミナルビル内の様子

7月4日、モンゴル国の首都ウランバートル市近郊のトゥブ県において、チンギスハーン国際空港が開港します。当日は、開港式典が開かれ、最初のフライトとなるウランバートル—成田便が飛び立つ予定です。今後この空港がモンゴルの新しい空の玄関口となります。

1957年から使われてきた旧空港は、滑走路の延長や改修を重ねてきましたが、増加する需要に応えるため、新空港の整備が計画され、この度、旧空港から新空港へ機能の移転が完了しました。

これまでJICAは、円借款の供与を通じて空港の建設に協力してきたほか、安全で利便性の高い空港運営が行われるよう、施設の運営・維持管理に関する技術協力を行ってきました。建設工事は日本企業が受注、技術協力も、日本の機関・企業の協力を得て、組織の計画、施設や給油システムの運営・維持管理、料金設定、ターミナル施設のテナント運営、顧客サービス等、空港運営に必要な幅広い分野で人材育成等を行い、日本の総力を挙げて新空港の計画を支援してきました。

新空港の運営は、モンゴルの空港事業としては初めて民間企業に委託され、日本企業連合(三菱商事株式会社、成田国際空港株式会社、日本空港ビルデング株式会社、株式会社JALUX)とモンゴル国営企業が出資参画するNew Ulaanbaatar International Airport LCCが、モンゴル政府との間でコンセッション契約を締結しています。これまでの技術協力の成果を生かしながら、安全で信頼性の高い運営が行われていくことが期待されます。

新空港は、内陸国であるモンゴルの人や物の玄関口として、モンゴル経済の成長に向けた重要な役割を果たすことが期待されています。今後もJICAは、モンゴルの持続可能な経済成長の実現と社会の安定的発展のために、成長を支える質の高いインフラの整備に協力していきます。