エジプト向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:小規模農家の生計向上に向けたサービス強化をさらに支援

【SDGsロゴ】貧困をなくそう

【SDGsロゴ】飢餓をゼロに

【SDGsロゴ】ジェンダー平等を実現しよう

2022年9月6日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、9月5日、カイロにて、エジプト・アラブ共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「小規模農家の市場志向型農業改善プロジェクト フェーズ2」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

エジプトの農業は、増加する人口への食糧供給や雇用確保の観点から重要な産業に位置づけられています。地方部の農業セクター就業者に貧困層が多いことから、貧困の削減と格差の解消のために農業生産性を高め、農民の所得と生活水準を向上させることが重要な課題となっています。特に小規模農家は気候変動や国際市場の混乱等により生じる食料危機のリスクに対して脆弱です。

本事業は、上エジプト地域のミニア県、アシュート県、ソハーグ県とデルタ地域の1県で、「小規模農家の市場志向型農業改善プロジェクト」(2014年5月~2019年5月)で開発されたISMAPアプローチ(*)を改訂・実践し、関係機関やエジプト政府のプログラムとの連携を通じた農業普及計画を策定・実施することにより、エジプト全土で使うことができる普及手法を確立し、農村コミュニティの生活の改善を目指すもので、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール1(貧困をなくそう)、ゴール2(飢餓をゼロに)、ゴール5(ジェンダー平等を実現しよう)に貢献します。また、本事業を通じて小規模農家の適応能力の向上も期待されています。

(*)エジプト農業土地開拓省とJICAが推進している小規模農家と女性を対象にした農業普及アプローチ。作って売るから売るために作る農業へと小規模農家の意識変革と行動変容を促すSHEPアプローチが原型である。

案件の詳細は以下のとおりです。

【案件基礎情報】
国名 エジプト・アラブ共和国
案件名 小規模農家の市場志向型農業改善プロジェクト フェーズ2
実施予定期間 48ヵ月
実施機関 農業土地開拓省
対象地域 ミニア県、アシュート県、ソハーグ県、デルタ地域(ダカーリア県が候補)
具体的事業内容(予定) 既存の普及アプローチの成果と課題を踏まえ、関係機関や関係プログラムの協力を通じて、小規模農家の生活改善に資する全国に普及可能なISMAPアプローチ確立を図る。