南アフリカ向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:南部アフリカ地域の貿易円滑化支援

2022.11.01
国際協力機構(JICA)は、10月27日、プレトリアにて、南アフリカ共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「南北回廊における円滑なOSBP運営管理能力強化プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。2020年のワン・ストップ・ボーダーポスト (OSBP) *プロジェクト開始当初から参加しているザンビア、ジンバブエ、ボツワナの3か国に南アフリカが加わることで、南北回廊上の主要な国々とJICAが協力して実施する広域プロジェクトでの取り組みが更に加速します。
署名式の様子
本案件は、南部アフリカ地域を縦断する南北回廊沿いの国境に設置されたOSBPにおいて、通関手続きを改善します。国境通過時の人的・経済的コストや輸送時間を減らし、投資の活性化と地域的な貿易円滑化を推進することにより、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール8(働きがいも経済成長も)に貢献します。
なお、JICAは東部アフリカ地域でも長年にわたり、OSBPの導入、運営の改善及び各国税関当局の近代化に貢献してきました(関連リンク参照)。本案件では、そこで培った豊富な経験を生かした活動を計画しています。例えば、すでに運用が進んでいる東部アフリカのOSBP施設に南部アフリカ各国の税関職員を派遣し、実際の現場を視察するなど、過去の成果を共有していきます。
*OSBPとは
OSBPは、内陸国境を越境する際に両国それぞれで行われていた手続きを1か所で行えるようにすることで、人やモノの効率的な移動を可能にする取り組み。アフリカの様々な国で導入されており、JICAは主要なOSBPの導入や運営を支援しています。
案件の詳細は以下のとおりです。
国名 | ザンビア共和国・ジンバブエ共和国・ボツワナ共和国・南アフリカ共和国 |
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案件名 | 南北回廊における円滑なOSBP運営管理能力強化プロジェクト |
実施予定期間 | 2020年12月~2025年3月(52ヶ月) |
実施機関 | ザンビア・ジンバブエ・ボツワナ各国歳入庁、南アフリカ国境管理庁 |
対象地域 | カズングラ国境(ザンビア・ボツワナ間)、チルンド国境(ザンビア・ジンバブエ間)、ベイトブリッジ国境(南アフリカ・ジンバブエ間)のOSBP施設3カ所、およびザンビア、ジンバブエ、ボツワナ、南アフリカ各国実施機関の施設 |
具体的事業内容 (予定) |
南アフリカに加えザンビア・ジンバブエ・ボツワナの国境において、OSBPの運用マニュアルの策定、及び国境職員の能力向上を行う。 |
関連ファイル:
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