JICAのミンダナオ和平プロセスへの協力に感謝・称賛する決議を採択 :田中理事長がフィリピン バンサモロ暫定自治政府議会で外国人として初の演説

【SDGsロゴ】1平和と公正をすべての人に

2023年1月20日

BTA議会で演説する田中理事長

BTA議会に登壇した田中理事長(左)

セマBTA議会副議長から決議文書を受け取る田中理事長(中央)

(1月20日修正)
本日公開した本リリースの一部に事実誤認による誤りがありました。以下訂正しお詫びいたします。
(誤)BTA議会で特定の機関等による協力への感謝と称賛の決議が行われたのは今回が初めてです。
(正)(削除)


1月18日、田中明彦理事長は、フィリピン南部のミンダナオ島コタバト市のバンサモロ暫定自治政府(BTA)議会で外国人として初の演説を行いました。BTAがフィリピン政府と協力して着実に和平プロセスを進めてきたことを称賛し、JICAはこれからもミンダナオの人々に寄り添いながら平和の定着のための協力を続けると力強く訴えました。

これに対し、BTA議会は、JICAのこれまでのミンダナオ地域への協力に感謝し称える決議を採択しました。この決議は、フィリピン政府とイスラム系反政府勢力との40年以上にわたる紛争の影響を受けてきたミンダナオ地域に対する和平プロセス支援や復興・開発に係る協力を称えるために、BTA議会議員により提案されたものです。

JICAのミンダナオ和平プロセス支援は1990年代に始まり、ガバナンス支援、生計向上やコミュニティ開発、インフラ整備や産業クラスターによる地場産業育成等の経済開発支援など、多岐にわたる取り組みを続けてきました。特に2008年、和平交渉が行き詰まり戦闘が激化し各国が支援の規模を縮小する中、JICAは故緒方貞子理事長(当時)の強い意志で協力を継続しました。また、田中理事長はバンサモロ包括和平合意の締結に向け、制度づくりや人材育成、開発計画策定、さらには人々の生計向上や、雇用につながるような中長期的な地域開発支援を表明し、和平プロセスの促進に積極的に貢献しました。さらに、マレーシアの大学とセミナーを共催し、和平合意に向けた対話が途切れないよう市民として何ができるかについて議論するなど、幅広い人たちと関わりながら切れ目のない地道な協力を継続してきたことが議会から高く評価されました。

JICAは今後もBTAの信頼できるパートナーとして協力を継続・拡大し、暫定自治政府からの移行プロセスの推進、ミンダナオの人々の生計向上、ミンダナオの社会経済開発支援を強化していきます。