フィリピン向け円借款貸付契約の調印:通勤鉄道線整備によりマニラ首都圏の交通渋滞の緩和に貢献

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2023年2月10日

L/A交換式の様子(出典:首相官邸ホームページ)

南北通勤鉄道事業(マロロス-ツツバン)の通勤車両

国際協力機構(JICA)は、2月9日、フィリピン共和国政府との間で、「南北通勤鉄道事業(マロロス-ツツバン)(第二期)」及び「南北通勤鉄道延伸事業(第二期)」に対し総額3,770億1,700万円を限度とする円借款貸付契約(Loan Agreement: L/A)に調印しました。

今回調印した円借款貸付契約が対象とする事業は以下の2件です。
(1) 南北通勤鉄道事業(マロロス-ツツバン)(第二期)(借款金額:1,070億1,700万円)
(2) 南北通勤鉄道延伸事業(第二期)(借款金額:2,700億円)

各事業の詳細は以下のとおりです。

(1) 南北通勤鉄道事業(マロロス-ツツバン)(第二期)
North-South Commuter Railway Project (Malolos - Tutuban) (II)

(a) 事業の目的及び概要
本事業は、マニラ首都圏の南北軸の近郊と首都圏を結ぶ「南北通勤鉄道事業」のうち、北方のブラカン州マロロス市から首都圏マニラ市ツツバンまでの区間の整備を実施することにより、マニラ首都圏の交通ネットワークの強化とその深刻な交通渋滞の緩和を図り、もってマニラ首都圏の経済圏の拡大とその大気汚染や気候変動の緩和に寄与するものであり、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール9(産業と技術革新の基礎をつくろう)、ゴール11(住み続けられるまちづくりを)、ゴール13(気候変動に具体的な対策を)に貢献します。
なお、本事業には本邦技術活用条件(STEP)(注)が適用され、安全性・安定性の高い運行管理システムを含む鉄道システム、省エネルギー効果の高い車両等に日本の技術が活用される予定です。

案件名 借款金額
(百万円)
金利(%/年) 償還期間
(年)
据置期間
(年)
調達条件
本体 コンサルティング・サービス
南北通勤鉄道事業(マロロス-ツツバン)(第二期)(North-South Commuter Railway Project (Malolos - Tutuban) (II)) 107,017 0.1 0.01 40 10 日本タイド

(b) 事業実施機関
運輸省(Department of Transportation)
住所: The Columbia Tower, Brgy. Wack-wack, Ortigas Avenue,1555 Mandaluyong City, Philippines
TEL: +63-2-790-8400

(c) 今後の事業実施スケジュール(予定)
1. 事業の完成予定時期:2025年11月(施設供用開始時をもって事業完成)
2. コンサルティング・サービス(施工監理等)に係る招請状送付時期:2016年2月(雇用済み)
3. 本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージの入札公示:通勤車両パッケージ(CP NS-02 Rolling Stock – Commuter Trainsets)2020年9月(契約済み)
4. JICA情報提供窓口
本事業の調達スケジュールに関する情報は、下記窓口にお問合せください。
国際協力機構フィリピン事務所 運輸交通セクター情報窓口
(Contact Point for Transportation Sector, JICA Philippines Office)
住所: 40th Floor, Yuchengco Tower, RCBC Plaza, 6819 Ayala Avenue, Makati City, Philippines
TEL: +63-2-889-7119, FAX: +63-2-889-6850

(2)南北通勤鉄道延伸事業(第二期)
North-South Commuter Railway Extension Project (II)

(a) 事業の目的及び概要
本事業は、マニラ首都圏における南北通勤鉄道(マロロス‐ツツバン)を南方はラグナ州カランバまで、北方はパンパンガ州クラーク国際空港までそれぞれ延伸することにより、マニラ首都圏及び近郊における都市交通の連結性強化と交通渋滞の緩和を図り、もってマニラ首都圏の経済圏の拡大、投資環境の改善、大気汚染や気候変動の緩和に寄与するものであり、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール9(産業と技術革新の基礎をつくろう)、ゴール11(住み続けられるまちづくりを)、ゴール13(気候変動に具体的な対策を)に貢献します。
なお、本事業には本邦技術活用条件(STEP)(注)が適用され、安全性・安定性の高い運行管理システムを含む鉄道システム、省エネルギー効果の高い車両等に日本の技術が活用される予定です。

案件名 借款金額
(百万円)
金利(%/年) 償還期間
(年)
据置期間
(年)
調達条件
本体 コンサルティング・サービス
南北通勤鉄道延伸事業(第二期)(North-South Commuter Railway Extension Project (II)) 270, 000 0.1 0.01 40 10 日本タイド

(b) 事業実施機関
運輸省(Department of Transportation)
住所:The Columbia Tower, Brgy. Wack-wack, Ortigas Avenue,1555 Mandaluyong City, Philippines
TEL: +63-2-790-8400

(c) 今後の事業実施スケジュール(予定)
1. 事業の完成予定時期:2028年4月(施設供用開始時をもって事業完成)
2. コンサルティング・サービス(施工監理等)に係る招請状送付時期:2019年1月(雇用済み)
3. 本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージの入札公示:通勤車両パッケージ(CP NS-02 Rolling Stock – Commuter Trainsets)2020年9月(契約済み)
4. JICA情報提供窓口
本事業の調達スケジュールに関する情報は、下記窓口にお問合せください。
国際協力機構フィリピン事務所 運輸交通セクター情報窓口
(Contact Point for Transportation Sector, JICA Philippines Office)
住所: 40th Floor, Yuchengco Tower, RCBC Plaza, 6819 Ayala Avenue, Makati City, Philippines
TEL: +63-2-889-7119, FAX: +63-2-889-6850

(注)Special Terms for Economic Partnershipの略。わが国の優れた技術やノウハウを活用した途上国への技術移転を通じて、わが国の「顔の見える援助」を促進するために創設された円借款の供与条件。主契約は日本タイド、下請けは一般アンタイド。なお、主契約者は、本邦企業、海外に存する本邦企業の子会社、本邦企業と借入国との共同企業体(JV。本邦企業がリードパートナー)のいずれかであることが必要。また、一定の条件下において、本邦企業と本邦企業の持分法適用会社とのJV(本邦企業がリードパートナー)も主契約者となることが可能。