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アフリカ「アフリカ新興企業イノベーション支援事業」に対する出資契約の調印(海外投融資):ベンチャー・キャピタルファンドへの出資を通じてアフリカの社会課題解決に貢献するスタートアップ企業を支援

【SDGsロゴ】働きがいも経済成長も

【SDGsロゴ】産業と技術革新の基盤をつくろう

【SDGsロゴ】1パートナーシップで目標を達成しよう

2023年3月20日

国際協力機構(JICA)は、3月15日、Verod-Kepple Africa Partners(VKAP社)が運営するVerod-Kepple Africa Ventures投資事業組合(VKAVファンド)に対する出資契約を調印しました。JICAの出資金は、イノベーションを駆使してアフリカの金融包摂、保健医療、気候変動等の社会課題の解決に取り組むスタートアップ企業への出資金に充当されます。

アフリカの人口は2050年までに約24億人に達すると見込まれます。一方で、多くの国々では石油・鉱物・農業といった一次産品への依存度が高く、付加価値の低い産業構造が課題となっています。アフリカ連合は「アジェンダ 2063」でアフリカの持続的経済成長の実現のため、産業構造の転換を重要項目として掲げています。また、TICAD8 の成果文書「チュニス宣言」においてもスタートアップ企業中心の社会解決型ビジネスを経て持続可能な経済成長と発展のための構造転換の実現を掲げています。実際に、アフリカにおいて革新的なデジタル技術やビジネスモデルを有するスタートアップ企業が付加価値の高いサービスを提供し、社会課題の解決に貢献するケースが増えています。

VKAP社は日系ベンチャーキャピタルであるKepple Africa Ventures(KAV)とアフリカに特化したプライベートエクイティファンドであるVerod Holdings(Verod)の共同出資により立ち上げられた会社です。KAVはこれまでアフリカ全域で創業初期段階の企業向けの投資活動を実施してきました。一方、Verodはナイジェリア、ガーナを中心に3つのファンドを運用し、成長段階の投資を実施しています。VKAVファンドのパートナーはOry Okolloh氏、品田諭志氏、山脇遼介氏の3名で、日本・アフリカの両市場、そして、経営支援による企業価値向上と社会的インパクトの創出について、深い知見とネットワークを有しています。VKAVファンドは両社が蓄積したノウハウを最大限活用し、アフリカ全域で、地域の社会課題解決に取り組む創業初期段階の企業を中心としたスタートアップ企業へ投資を行い、アフリカの持続的な経済成長に貢献することを目指します。本事業はベンチャー・キャピタルファンドへの出資を通じてアフリカの社会課題解決に貢献するスタートアップ企業を支援し、SDGsゴール8(働きがいも経済成長も)、ゴール9(産業と技術革新の基礎をつくろう)及びゴール17(パートナーシップで目標を達成しよう)に貢献します。 

JICAは、アフリカにおいてProject NINJA(Next Innovation with Japan)やアフリカ連合開発庁によるHome Grown Solutions (HGS)を通じてスタートアップの創業期にあたるシード・ステージの支援を行ってきました。加えて、本事業により創業初期段階の企業に向けた金融支援へと支援の幅を広げることが可能となります。また、本事業では日本企業との連携促進も期待されます。JICAは、今後もアフリカを含めた途上国において社会課題の解決に取り組むスタートアップ企業・ファンドへの支援を継続していきます。