災害や紛争は、一見、男女に同じように降りかかるものに思えるが、実際には女性の被害例の方が多いことをご存知だろうか。 緊急時に女性がより不利な状況に追いやられないためには、平時から女性が社会に参加する仕組みを整えることが大切だ。
開発途上国では読み書きのできない女性も多く、女性や女児が緊急時の知らせなど、大切な情報を得られないことも少なくない。
緊急時には、洪水の中を泳がなければならなかったり、一瞬の遅れが命取りになったりもする。女性ならではの身なりが、避難時の足かせになることもある。
コミュニティー全体に関わる重要な事は男性だけで決定する慣習がある地域も多い。女性が参加しないことで、女性が暮らしにくい社会になってしまう。
男:女 | 犠牲者総数 | |
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1970年 | 1:14 | 約30万人 |
2007年 | 1:5 | 約3,500人 |
女性は、家で子どもや高齢者の面倒を見ていることが多く、社会的に孤立しがちだ。災害予報の精度が上がったことに加え、女性への啓発が進んだことで、男性からの指示なしではどう行動すれば良いか分からないという女性が減り、自発的に避難できるようになった。
約600人
JICAは2014年から日本人専門家を派遣し、トルコの警察学校でアフガニスタン人の新人女性警察官向けに、女性に対する暴力への対応能力向上を目的とする研修を行っている。参加した幹部候補生たちは、ディスカッションなどを通じて、暴力の要因や影響、女性警察官としての役割について理解を深めた。