こんなところにも!身近なSDGs

SDGsが目指す持続可能な社会づくりには、さまざまなイノベーションが必要だ。企業の持つ技術やアイデアは、開発途上国や日本国内のさまざまなところで生かされている。

2 飢餓をゼロに

まだ食べられるものを届ける「フードバンク」(セカンドハーベスト・ジャパン)

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Photo by Natsuki Yasuda / studio AFTERMODE

世界では、消費期限や選別などの問題で、食料生産量の3分の1にあたる年間約13億トンの食料が廃棄されている。一方、日本では今、全人口の約6人に1人が貧困状態にある。まだ食べられるにもかかわらず廃棄される食料を、食べ物に困っている人々に届けるフードバンクは、環境問題と社会問題を同時に解決しようという挑戦的な取り組みだ。

5 ジェンダー平等を実現しよう

農産物加工で女性の仕事をつくる(大紀産業株式会社)

【画像】食品乾燥機を使ってスーダン特産のタマネギを女性たちの手で加工し、地域経済を活性化するとともに女性の雇用創出を目指す。地域に根差したこの取り組みは、女性の自立を後押しし、社会を豊かにする。全人類の半分を占める女性たちの能力が開花し、社会に積極的に関わっていくことは、社会全体を発展させるために不可欠の条件だ。

7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに

近所の売店で電気を量り売り(株式会社Digital Grid)

【画像】今や途上国でも急速に普及する携帯電話や、日常生活を照らす電灯。しかし、農村部を中心に、電気が供給されていない地域もまだ多い。そんな場所でも、ソーラーパネルとバッテリーさえあれば、発電や給電ができる。電気を“量り売り”するこの取り組みによって、タンザニアの人々の生活を支える近所の売店(キオスク)で、誰でも電気を買える時代が来る。

10 人や国の不平等をなくそう

誰にでも分かりやすい「ユニバーサルデザイン」を(大日本印刷株式会社)

【画像】私たちが住む社会には、さまざまな個性を持つ人たちがいる。言葉・色づかいなどのデザインや、パッケージの構造を工夫すれば、言葉や年齢、性別、障害などの違いを超えて、全ての人が商品やサービスの使い方を一目で理解できるようになる。この企業が目指すのは、そんな誰もが快適に、安心して暮らせるユニバーサル社会の実現だ。

11 住み続けられるまちづくりを

日本初の「スローシティー」として復興(宮城県気仙沼市)

【画像】都市化の進行や経済の発展は、それと並行して自然環境への負荷や生活環境の悪化をもたらしがちで、時には発展に取り残される人もいる。また、災害に対する十分な備えがなければ、繁栄も一瞬で失われてしまう。全ての人が安心して暮らせるまちづくりを、行政と住民が協力して行っていく。

12 つくる責任つかう責任

水資源を使わずにオフィスで紙を再生(セイコーエプソン株式会社)

【画像】資源は無限ではない。より効率的な資源の利用のためには、無駄な消費を減らすことや、資源を浪費しない生産が重要だ。毎日オフィスで大量に消費・廃棄される紙を、水を使わずにその場で再生し、再び利用できるオフィス製紙機「PaperLab」は、生産・消費の在り方を変えると同時に、機密情報保護も可能にする。

13 気候変動に具体的な対策を

高品質コーヒーで収入を増やし、森を保護(UCC上島珈琲株式会社)

【画像】世界の気温上昇を抑え、気候変動の影響を少しでも和らげる手段の一つが、二酸化炭素を吸収してくれる森の保護だ。コーヒーの故郷エチオピアで、収穫されるコーヒーの品質向上に取り組むことで、コーヒーの価値と買い取り価格が上昇。農家の収入が増え、過度な森林伐採をしなくても済むようになっている。

15 陸の豊かさも守ろう

製紙用パルプは自社グループの植林で(エイピーピー・ジャパン株式会社)

【画像】私たちは動物や植物などの自然から、多くの恩恵を受けて生きている。これから先も自然の恩恵を享受するためには、生態系を保護・回復することが必要だ。森の木を使って紙を作るのだから、その木を自分たちで植え、貴重な自然林を保護していくというのが、製紙メーカーであるこの企業の考え。森への、ちょっとした恩返しだ。