SICA-JICA地域セミナー「持続的観光開発」開催-ドミニカ共和国のJICA協力の成果を中米8か国間で共有-

2022年8月3日

7月20日、JICAは中米観光統合機構(SITCA)との協力のもと、中米8か国からの観光省や中小零細企業支援機関の参加の中、コミュニティー観光開発に関する経験共有とネットワーク構築を目的とした地域セミナーをオンラインで開催しました。
ドミニカ共和国観光副大臣、職業訓練庁長官、経済企画開発省二国間協力局長の冒頭挨拶の後、SITCA代表が持続的観光開発中米戦略2021-2025を紹介し、その後、JICAプロジェクトのカウンターパートである観光省観光計画・プロジェクト局長が、ドミニカ共和国の持続的コミュニティー観光開発戦略ビジョン2030を紹介しました。次に、JICAプロジェクトの元チーフアドバイザーの青木氏より、コミュニティーとの協働作業による観光商品の開発の実績と、その過程で作成された実施マニュアル、ガイドラインなどの成果物を紹介後、中米の他の7か国から、自国におけるコミュニティー観光開発への取り組みと、具体的な事例を説明しました。
最後に、JICAドミニカ共和国事務所の近藤所長及びSITCA代表による閉会の挨拶により、約150名の参加によるウエビナーは幕を閉じました。
ウエビナーを通じて、COVID-19禍の中、クルーズ船など大型観光商品に比べて比較的回復が早かったコミュニティー観光がオルタナティブとして見直されており、コミュニティー開発や貧困削減の手法としても各国で改めてその意義が注目されていることが明らかになると共に、中米各国の経験共有・学びの場を地域協力の枠組みで提供することにより、より強靭で持続可能な観光開発を域内各国が協力して目指していく必要性が参加国により確認されました。

JICAは、ドミニカ共和国において2016年より「北部地域における持続的なコミュニティを基礎とした観光開発のためのメカニズム強化プロジェクト」を、ドミニカ共和国観光省、職業訓練庁、経済企画開発省と実施し、今年3月に終了しています。
一方SICA(中米統合機構)は、中米8か国(ベリーズ、グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカ、パナマ、ドミニカ共和国)により構成される地域機関として様々な専門機関があり、その中に中米観光統合機構(SITCA)を配置しています。

【画像】