七條 光博さん「天空の王国”レソトにて 現地のICT技術者の育成に尽力する」

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マセル市で行われたマラソン大会に参加しました。

活動内容

首都マセルにあるレソト教育大学のICT部門で、現地の技術者にコンピュータシステムの改善についての指導を行っています。

活動報告

レソト王国(Kingdom of Lesotho)は、周囲を南アフリカに囲まれた立憲君主制の国です。国土の全域が山岳地帯で、標高が一番低い地点でも1400メートル以上あります。そのため「天空の王国(The Kingdom in the sky)」とも呼ばれています。
国民のほとんどをソト族が占めている単一部族国家です。主な産業は、衣料品などの繊維産業と牧畜を中心とした農業です。しかし、全土が山岳地帯のため耕作可能地が少なく、天然資源にも恵まれていないことから、後発開発途上国の一つとされています。とはいえ、周辺諸国に比べて治安は良く、人々は明るくとても親切です。

政府は教育を重視しており、乏しい予算の中からGDPの12%以上を教育に投じています。そのため、首都マセルに位置するレソト教育大学の役割は、大きいと感じます。私はレソト教育大学で、現地のICT部門の技術者にコンピュータシステムの改善について指導を行っています。技術者は私の知識や経験を積極的に学ぼうとしており、とても充実した生活を送っています。

残念ながら日本では知名度も低く、情報もほとんどないレソトですが、少しでも多くの人に知ってもらいたく、ウェブサイトを作りました。是非ご覧になって下さい。

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レソト教育大学にて。地方出身者が多く、ほとんどの学生は学内にある寮で生活しています。

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マセル市の繁華街にあるキングスロード。両側には多くのオフィスビルや商業施設があります。

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レソト教育大学の卒業式。学生と教員は、イギリス式に角帽とガウンを着て参加します。

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現地の技術者にコンピュータシステムの改善を指導しています。

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カメラを向けると子どもたちがすぐに集まってきます。

協力隊に参加するまで

富岡西高校卒。東京でコンピュータ技術者として勤務した後、故郷の徳島に帰って来ました。

(「徳島人」2019年5月号に掲載)