専門家ブラッシュアップ研修(イネの種子生産のための移植方法)を実施しました!

2021年6月9日

2021年6月

2021年6月2日、JICA筑波では、イネの種子生産のための移植方法の研修を実施しました。10名の参加者に対し、基礎講義と水田圃場での移植実習の両方を実施、充実した内容になりました。研修の様子と参加者の声をご紹介します。

研修概要

世界には、イネの品種が十数万種類以上あると言われており、食料の安定供給や生産量の増大のため、これらイネの種子は大変重要な役割を果たします。JICAも、イネの種子の増殖、普及、流通促進のための技術協力プロジェクトを様々な国で実施しており、今回の研修は途上国での技術指導に役立てる目的で実施されました。

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浦山氏の講義の様子

研修の冒頭では、JICA筑波で実施中の開発途上国の技術者・普及員等に向けた研修「天水稲作のための稲栽培・種子生産及び品種選定技術」のコースリーダーを務める一般社団法人海外農業協会(OADA)の浦山氏から、種子生産の基礎の講義がありました。

講義では、種子生産の流れ(育種家種子、原原種種子、原種種子、採種種子)、品種の劣化・退化の要因、品種に必要な条件(区別性、均一性、継続性)、種子の必要条件(均一な質、混ざりなし、活力性)、圃場での種子生産の方法、についての解説がありました。

その後、JICA筑波の水田圃場で移植実習を行いました。供試品種は12品種(NERICA 1,2,3,4,7,10,14、ゆめのはたもち、トヨハタモチ、陸稲農林21号,24号、ひたちはたもち)と新品種4系統。純系系統、原原種を、栽植密度30センチメートル×25センチメートル、一株一本ずつ植えました。

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圃場で、実際の作業方法を教わります

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品種が混ざってしまわないよう、1本ずつ、丁寧に植えていきます

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品種が混ざってしまわないよう、1本ずつ、丁寧に植えていきます

参加者の声

  • 講義のみならず、実地研修もあり、楽しく研修に参加することができた。
  • 何株か植えて「あとはこんな感じです」というような研修が多い中、各品種を手に取りながら学べたのは、大変貴重です。今後(途上国の)技術者を日本での研修に推薦する際にも、役に立つと思います。
  • 今回の実習圃場での異株抜き、収穫、収穫後処理等も機会があれば参加したいです。

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集合写真(ドローンで撮影)

お問い合わせ先

JICA筑波 研修業務課
メール:tbicttp@jica.go.jp