専門家ブラッシュアップ研修(農業用水を活用した小水力発電開発の現状と将来展望)を実施しました!

2021年9月10日

2021年8月25日、「農業用水を活用した小水力発電開発の現状と将来展望」研修を実施しました。研修は、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の後藤眞宏氏を講師に迎え、講義を実施。緊急事態宣言下のため、完全オンラインでしたが、充実した内容になりました。当日の様子をご紹介します。

研修概要

2012年7月に「固定価格買い取り制度」(再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度)が開始されたことから、太陽光発電、小水力発電等の再生可能エネルギーの活用が注目を集め、各地でそれらの利活用の取り組みが盛んに行われきました。しかしながら、数10kW未満の小型水力の利活用方法や、土地改良区など地域関係者の理解を得ることが簡単なことではないこと等が、開発の大きな制約要因として挙げられています。このような背景を踏まえて、農業水利施設を活用した種々の小水力発電開発の計画策定と実施を通して、地域主体の小水力発電開発の現状を分析し、今後、目指すべき農業農村整備事業等による小水力発電開発の将来展望について考えることを目的に、研修を開催しました。

1985年の農水省入省から、長年に亘り、再生可能エネルギー、特に小水力発電に携わられている後藤氏が講師となり、

  • 小水力発電開発の基礎的事項の解説
  • 小水力発電の特徴、及びこれまで導入されてきた小型水力発電開発の事例紹介と利活用方法等の解説(様々な行政・地元の工夫を含めて事例紹介)
  • ゴミと騒音等メンテナンス問題についての概説(運用していく上での様々な問題に対する研究開発・対策の紹介)
  • 小水力発電開発への取り組みを整理して、将来展望について考える

をテーマに講義を実施。日本国内の小水力発電の様々な事例を交えながら、小水力発電の基礎から、その可能性までカバーする、実り多い講義となりました。

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講義の様子1

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講義の様子2

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研修最後の挨拶(JICA筑波・研修指導者 杉山博信氏)

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(右から)後藤氏、杉山氏(写真撮影の時のみ、マスクを外しています)

お問い合わせ先

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