高精度な農業リモートセンシング技術の研究もJICA筑波で!

2021年10月20日

近年農業分野では、衛星やドローンを活用したリモートセンシング技術の導入が進んでいます。途上国においても、広範囲の農地の生育判断や病害特定において、リモートセンシングへの期待が高まっています。

JICA筑波では、超小型衛星やドローンによるリモートセンシング技術向上に取り組む北海道大学高橋幸弘教授の研究チームと連携し、リモートセンシングのベースとなる圃場データの収集を行っています。

COVID-19の影響もあり海外でのデータ収集が難しい中、本研究では、高機能小型分光器を用いて、JICA筑波圃場で稲のスペクトル(注1)を収集し、作物の生育段階や状態毎のスペクトルデータベースを構築しています。

JICA筑波で集められたデータがリモートセンシングの精度向上に貢献し、途上国におけるよりよい農業の実践に役立てられることが期待されます。

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高機能小型分光器 スマートフォンで写真を撮るだけで簡単にスペクトルが計測できます。

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圃場でのデータ収集の様子。様々な角度で写真を撮ります。

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データを取っている水田 7種類のNERICAが育てられています。

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データを取っている畑。水稲と同じ7種類のNERICAが育てられています。

JICA筑波においてはNERICA(注2)やIRといった日本では栽培面積が限られるアフリカやアジアのイネを栽培しています。

収穫した籾を使用したデータ収集や実証のご相談も受け付けておりますので、お気軽に下記お問い合わせ先までご連絡下さい。

(注1)スペクトル:色(可視光)や紫外線、赤外線等の波を波長ごとに分解し、波長ごとの大小(強度)を見やすく配列したもの。ある特定の状態の時に作物から返ってくるスペクトルを記録しておくことで、衛星から作物の状態を特定することができる。

(注2)NERICA:New Rice for Africaの略。高収量のアジア稲と病気・雑草に強いアフリカ稲の交配によって1994年に開発された稲。

関連リンク

宇宙活動に関するJICAの協力についてはこちらもご覧ください。

「ネリカ米」についてはこちらもご覧ください。

お問い合わせ先

JICA筑波 研修業務課
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