専門家ブラッシュアップ研修(農業機械)を実施しました!

2021年11月15日

2021年11月1、2日、「農業機械」研修を実施しました。研修では、NPO法人国際農民参加型技術ネットワーク(IFPaT)・大塚寛治氏及び櫻井文海氏を講師に迎え、講義、実習、ディスカッションを実施。オンライン参加も含め、14名が参加、充実した内容になりました。当日の様子と参加者の声をご紹介します。

研修概要

農業・農村開発に携わるうえで非常に重要ながら、実際の操縦方法やメンテナンスについて、具体的な知識を得る機会の少ない農業機械。本研修は、農業機械の初心者を対象に、主な機械の基礎知識から操縦・メンテナンスの方法までを習得することを目的に実施されました。

1日目午前は大塚氏の講義からスタート。水稲作における機械化一貫作業に焦点をあて、トラクタ・田植機・コンバイン・乾燥機・籾摺り精米機のそれぞれについて、具体的構造や種類、アタッチメント、圃場内作業ルートの考え方、収穫後処理のポイントまで詳しく解説がありました。また、経営的視点に立った農業機械導入についても、試算に基づき説明がなされました。
1日目午後は、JICA筑波の場外圃場にて、トラクタの操縦・点検の実習。櫻井氏の説明やJICA筑波の圃場管理を担当する川上農場スタッフの指導に従い、来訪参加者全員がトラクタの操縦(収穫後水田での耕起)を体験しました。また、大塚氏からは、取扱説明書に基づき、トラクタエンジン部のカバーを外し、実際に内部構造を見せながら、点検箇所の確認・交換の頻度などについての説明がありました。

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トラクタ操縦方法の指導

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点検手順の説明

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具体的点検箇所の確認

2日目午前は、JICA筑波の機械庫にて、トラクタ以外の様々な農機の説明、具体的には、インペラ式籾摺り精米機の実演、田植機・コンバイン・管理機・各種アタッチメント等についての解説がありました。また、農業共創ハブの取り組みや、JICA筑波で実証しているスマート農業機器について、JICA筑波スタッフより簡単な紹介を行いました。
2日目午後は、研修の総括として、JICA大石・国際協力専門員の司会進行のもと、ディスカッションを行いました。質疑応答にとどまらず、途上国での農業機械化における障壁、米の乾燥方法についてなど、当初予定時間を超え、多くのディスカッションがなされました。各参加者からも、ナイジェリア・ギニア・タンザニアなどにおける農業や機械化の状況が共有され、様々な側面・視点から意見交換・情報共有がなされる「共創の場」となりました。

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籾摺り精米機の実演

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各種機械の解説

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ディスカッション

参加者の声

来訪及びオンライン参加者からは、以下の様な感想・意見が寄せられました。

  • 農業機械の実務研修はなかなか経験できないため、今回の研修は現地での活動に役立つと思った。
  • 実際に精米機が動く様子や、講師と参加者との議論は非常に興味深かった。
  • 経済分析の具体的な内容やポイントについて、もっと知りたかった。

JICA筑波では、今後も現地や専門家のニーズにこたえる研修を企画して参ります!

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お問い合わせ先

JICA筑波 研修業務課
メール:tbicttp@jica.go.jp