【報告】研修員の学校訪問~茨城県立竹園高等学校~

2020年7月21日

7月10日(金)、JICA筑波 で研修中の アジア 、アフリカ 、中東 、大洋州 の研修員19名が茨城県立竹園高等学校を訪問。竹園高等学校では「SDGs(Sustainable Development Goals: 持続可能な開発目標)」をテーマに探求の学習を進めており、今回の訪問はその一環で、交流授業として企画されました。訪問では、SDGsの視点を踏まえて、研修員の母国である途上国の課題とその解決策を探るディスカッションを実施。研修員、生徒の皆さんの双方から様々なアイディアが出され、熱気あふれるディスカッションとなりました。当日の様子をご紹介します。

【生徒による日本文化紹介】

写真1. 生徒による英語プレゼンテーション

授業の冒頭では、4つの教室に分かれ、生徒の皆さんによる日本の文化・生活を紹介する英語のプレゼンテーションを実施。テーマに合わせて発表用スライドを準備していたクラスもあり、プレゼンテーションはスムーズに行われました。
普段の研修では、まじめ・真剣な表情が多い研修員たちも、この日はとてもリラックスした様子。ニコニコとうなずきながらプレゼンテーションを見ている姿が印象的でした。

【研修員の出身国紹介】

写真2.研修員の話に熱心に耳を傾ける生徒たち

続いて、生徒の皆さんのグループに研修員1名ずつが入り、それぞれ自分の国の紹介を行いました。研修員たちが準備した母国の写真や動画、ガイドブックにも載っていないような詳しい説明に、生徒の皆さんは身を乗り出し、熱心に耳を傾けていました。事前の学習で、ある程度研修員の出身国を調べてはいたようですが、研修員から直接話を聞くことによって、各国の文化や生活をより深く理解することができたのではないでしょうか。

【SDGs目標達成のためのディスカッション】

写真3. 研修員と生徒の意見交換

各国の紹介に続いて、研修員からは、自分の国ではSDGsのどの項目が未達成なのか、自分の国にどんな課題があるのかについて説明がありました。研修員たちは、自分の国が抱える問題がSDGsのどのゴールと関係があるのか、どのゴールが優先課題なのか、などを事前ワークショップで話し合ってからこの学校訪問に参加。生徒の皆さんが事前学習をしていたこともあり、説明の後は、研修員、生徒の皆さんの双方から、各国の課題を解決するための様々なアイディアなどが多く出され、熱気あふれるディスカッションとなりました。
研修員の母国が抱える課題をどうしたら解決できるかを、一生懸命考えてくれる生徒の皆さんの姿に心を動かされた研修員も。生徒の皆さんも、日本では「当たり前」のことが開発途上国ではまだまだ難しかったり、逆に日本ではなかなか達成できない課題が開発途上国では当たり前であったりといったことなど、ディスカッションで新たな気付きを得たようです。

【学校訪問を終えて】

写真4. よりよい未来を創る仲間として

今回の訪問をきっかけに、生徒の皆さんが、世界や開発途上国を身近に感じ、SDGsや世界が抱える課題を「じぶんごと」ととらえ、よりよい未来のために行動をはじめてくれることを願っています。
未来を担う世代の竹園高等学校の皆さん、楽しく有意義な時間をありがとうございました!