【施設訪問報告】茨城県立緑岡高校の皆さんがJICA筑波に来てくれました!

2021年4月2日

ブータンの留学生と話し合う生徒の皆さん

2021年3月23日(火)、茨城県立緑岡高校から1、2年生11名がJICA筑波を訪問しました。春休み中に希望して訪問してくださった英語の得意な皆さんで、活発な議論が交わされました!

留学生から国の説明を聞いたブータンのグループの生徒さんは、優先的に達成すべきゴールとしてまず、5(ジェンダー平等)と13(気候変動)を選びました。続いて、留学生からJICAが実施している産業振興の基盤整備に関するプロジェクトの話を聞くと、インフラ整備や産業の重要性に気づき、ゴールの9(インフラ・産業)も達成すべきゴールとして選んでいました。

タイの留学生の話を熱心に聞く生徒さん

タイのグループは、ゴール1(貧困撲滅)、4(質の高い教育)の他、ゴール13の気候変動対策を挙げました。経済発展の進んだ都市部に比べ、地方部にはまだまだ教育にアクセスできない貧困層が多くいることや、気候変動により、洪水被害が頻発している話などを聞き取った結果、3つのゴールが導き出されました。

インドネシアの留学生と話し合いの結果を発表する生徒の皆さん

インドネシアのグループでは、教育を専門とする留学生からインドネシアの教育事情の説明がありましたが、話題は幅広く、国内で最も貧しい地域の教育環境から脆弱な保健医療事情にまで及びました。日本のように国民皆保険制度のないインドネシアでは、病院へ行くことが簡単ではありません。そのようなインドネシアの人々の実情を聞いた生徒さんは、ゴール4(教育)とゴール3(健康)の2つを達成すべきゴールとして挙げました。

話し合いの後は、グループごとに選んだゴールを発表。発表の前に、インドネシアのグループの生徒さんが自分のグループの留学生について、「He is cute!」と紹介すると会場中に笑いが起こり、終始和気あいあいとした雰囲気でした。

発表が終わり、お昼の時間になっても、留学生のとの会話は続き、生徒さんは今回の交流を本当に楽しんだ様子でした。

JICA海外協力隊経験談を聞いて

生徒さんは、エスニック料理を味わえるJICA筑波の食堂での昼食を終え、午後はJICA海外協力隊経験者からカンボジアでの協力隊経験談を聞きました。

「JICA海外協力隊」という制度があることはなんとなく知っていた、という生徒さんたちでしたが、協力隊の実際の訓練の様子や、途上国へ派遣されてからはどんな活動をするのか、といった話は初めてだったようです。「考えたこともない協力隊の世界を知ることができた。」「学校では聞けない話が聞けて良かった。」「協力隊に行ってみたいと思った。」といった感想が挙がりました。
訪問学習の最後には、1日の振り返りとして、1人ずつ感想を発表しました。
「留学生との話し合いでは、英語が出なかったり、聞き取れない部分があったりして悔しかった。もっと英語を頑張りたいと思った。」「ここに来る前にも開発途上国のことは何となく聞いていたけど、今日1日を通して日本の普通は海外では全然普通ではないことに改めて気づかされ、自分の置かれた環境に感謝したいと思った。」「言葉がうまく伝わらなくても、伝えようという気持ちをもって伝えることが大事だと感じた。」「自分には将来の夢があるが、それとは別に協力隊や海外で働くという選択肢もあるのだとわかって良かった。」など、様々な感想を聞くことができました。

緑岡高校の皆さん、春休み中にもかかわらず訪問してくださってありがとうございました!