【報告】高校生国際協力実体験プログラム2022(茨城県)開催

2022年12月15日

日程と参加者

日時:12月3日(土)9:00~16:00
場所:JICA筑波
参加者:高校生44名(茨城県内の16の高校から参加)

概要

JICA筑波は、茨城県内の高校生が、「持続可能な開発目標(SDGs)」の視点から開発途上国のおかれている現状や日本の国際協力についての理解を深めることを目的に、12月3日(土)、「高校生国際協力実体験プログラム2022」を開催しました。 高校生たちは、SDGsワークショップ、開発途上国から技術・知識を学ぶため来日しているJICAの研修員との交流、JICA海外協力隊の体験談などからSDGsの理解を深め、自分たちに何ができるのかを考え、「行動宣言」を発表しました。当日の様子をご紹介します。

SDGsワークショップ

SDGsワークショップ講師井澤友郭氏

SDGsワークショップ

はじめに、こども国連環境推進協会事務局長の井澤友郭さんのファシリテートのもと、SDGsワークショップを実施しました。ワークショップでは、レゴブロックの作品を作ることを通し、SDGsと自分とのつながりを学び、SDGsという「世界ゴト」を「自分ゴト」に近づけました。答えのない問いに対し、お互いの意見や価値観を受け止め合いながら、日本や世界の課題とその解決のための行動について理解を深めました。

JICA研修員との交流会

JICA研修員との交流の様子

引き続き、生徒たちは、エジプトやセネガルなど、さまざまな国のJICAの研修員と交流しました。お互いに英語で自己紹介をした後、事前課題で準備したSDGsに関するトピックをきっかけに、高校生から研修員に質問をしました。短い時間でしたが、生徒たちは、それぞれの国の実際の状況について、研修員から生の声を聞き具体的なイメージを持ったようです。また、英語を話すことにも、少し自信を持つことができた様子でした。

海外協力隊体験談

オンライン体験談

ラオス人民民主共和国にJICA海外協力隊として派遣され、コミュニティ開発隊員として活動した石塚貴章さんからは、海外協力隊の体験談を話していただきました。石塚さんは現在、ラオスに戻り、これまでの経験を活用して、農村部の食糧事情向上のための昆虫養殖技術の普及に取り組んでいます。質疑応答も活発に行われ、高校生たちは行動を起こすことについてヒントを得たようでした。

SDGsの課題解決のための行動計画 ~私たちができること~

行動計画の発表

全体のまとめとして、SDGsの課題解決に向けて自分たちができる具体的なアクションプランを考えました。学校ごとに一つのSDGsのゴールを受け持ち、ゴールを達成するための課題は何か、課題解決のためにどんな行動が必要なのかを議論しました。最後には、それぞれのグループが自分たちの議論の結果を発表し、SDGsの17の目標達成に向けて、自分たちがどう行動するべきかを確認することができました。
今回のプログラムを通し、世界の課題を知り、自分たちのできることを考えた高校生の皆さんが、よりよい未来のためにどんなアクションを今後起こしていくのか、期待しています!

参加者の感想

●自分では気づけなかった意見や考え方を聞けて良かった。また、SDGsについて深く知ることができ、色々な視点から考えられ、とても貴重な体験だった。知るだけではなく行動しなければ意味がないと知ったので、自分ができることと、学校全体でできることを考え、行動に移そうと思った。
●SDGsについて深く学ぶことができました。特にSDGsの17のゴールのうち1つだけ解決しようと思っても難しく、いくつかのゴールと両立させながら、考えることが大切だということがわかりました。
●人はそれぞれみんな違うと言われても今まではうまくイメージできなかったが、レゴブロックなどの研修を通して、目で見て分かることができ、とてもすっきりしました。また、違う学校の人や、外国の方との交流、講師の先生のお話を聞いて、自分の視野が広がり、今までの価値観にとらわれず、色々な人の意見を受け入れることが大切なのだなと思いました。
●学校だけでは学ぶことができないことを実際に現地に行っている方の話を聞き、知ることができた。
●初対面の人たちの中で自分の意見を伝える、発表するという機会はなかなかないので、自身の成長につながりました。