専門家ブラッシュアップ研修(アフリカの農業分野におけるカイゼン手法の活用)を実施しました!

2023年2月15日

2023年1月11日、JICA筑波にてJICA筑波/公益財団法人日本生産性本部/株式会社三祐コンサルタンツの共同企画による専門家ブラッシュアップ研修「アフリカの農業分野におけるカイゼン手法の活用」を開催しました。本研修の講師には、トヨタ自動車株式会社アグリバイオ事業部より農業経営へのカイゼンコンサルティング事業を行っているご担当者をお招きし、農業分野における課題の認識、トヨタ式カイゼン手法の農業分野での実践、また今後のアフリカの農業分野における活用について講義、演習およびディスカッションを行いました。
当日は対面・オンラインのハイブリッド形式で実施し、参加者は対面で約20名、オンラインで約50名と盛況でした。当日の様子と参加者の声をご紹介します。

JICA筑波倉庫のワークショップの様子

JICA筑波倉庫にて、カイゼンの着眼点を探す参加者

アフリカへの適用に向けた議論の様子

農業×カイゼンの概要の講義の様子

【研修概要】
主に国内の製造業の分野で実践されてきた「カイゼン」手法は、近年は分野・地域をまたがる適用を見せており、アフリカにおけるJICAの事業でも導入されています。「カイゼン」を製造現場で取り組むトヨタ自動車アグリバイオ事業部は、国内で農業経営に対しても「カイゼン」のコンサルティング業務を展開しています。
研修は、1)日本国内の農業分野において、カイゼン手法を活用した生産性向上支援サービスを提供するトヨタ自動車の取り組みを知り、農業分野での同手法の有効性、難しさ、普及展開方法等を学び、2)開発途上国の農業分野におけるカイゼン手法の活用について考えることを目的に実施されました。
研修では、原則的なカイゼンの考え方を学んだあと、JICA筑波の農機具の倉庫に移動し、倉庫の運営を「カイゼン」するためのアイデアを出し合いました。最後にはアフリカへの「農業×カイゼン」の適用について参加者で議論を深め、対面・オンラインの両方の参加者から多くの質問が飛び交いました。

【参加者の声】
参加者からは、以下のような感想・意見が寄せらせました。
・「カイゼン」に関わらず、普段の業務の中や社内で「ムダどり」の考え方は活かせそうだと感じた。
・モチベーションを上げたり、習慣化させるために「定量化」するという考え方も途上国における営農技術指導などの際に生かせると思った。
・講師の方や他の研修参加者の着眼点を知ることで勉強になった。
・カイゼンとGAPの類似点や周りの人を巻き込み実践していくマインドセットの重要性を知ることができた。
・ケニアの農家向けにカイゼンの理論を含めた研修を実施し、乾燥場の清掃・管理や在庫管理に役立ててもらいたいと考えている。
・コメ技プロにおける精米所や販売店、農機サービスプロバイダーの強化のためのツールとして活用していきたい。

JICA筑波では、今後も現地や専門家のニーズにこたえる研修を企画してまいります。研修企画、参加にご関心をお持ちの方は、ぜひ以下の「お問い合わせ先」にご連絡ください!

【お問い合わせ先】
JICA筑波 研修業務課 
メール:tbicttp@jica.go.jp