ハノイ市水環境改善理解促進事業

  • 協力期間:2007年4月〜2010年3月
  • 実施機関:
    • 日本側:千葉県
    • ベトナム側:ハノイ下水排水公社

概要

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千葉県内下水処理場における実地研修 1

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千葉県内下水処理場における実地研修 2

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合併処理浄化槽の視察研修

ベトナムでは、高い経済成長率が続く一方で、急速な都市化や都市への過度な人口集中に伴い、国内各地で河川・湖沼の汚染が著しく進んでいます。このようなことから、ハノイ市では、2カ所の下水処理モデルプラントの稼動が始まっていますが、同市にとって初めての下水処理場となることから、その運転及び維持管理、また水質改善に向けた住民の意識啓発が喫緊の課題となっています。

日本では、下水処理場の維持管理は地方自治体の所管となっています。また千葉県では、長年にわたって汚染度全国ワースト1位であった手賀沼の水質浄化を、行政と住民が協働で取り組んできた経験を有するとともに、NPO等による環境教育活動も積極的に行われています。このようなことから、下水処理及び水環境教育の分野で、千葉県の有する技術や経験を生かし、ハノイ市を対象とした国際協力活動が検討されてきました。

そこで、JICAは、千葉県からの提案を受け、ハノイ下水排水公社との協力により、草の根技術協力事業を行っています。この事業では、下水処理及び水環境教育の分野で、千葉県の専門家をハノイに派遣し、セミナーの開催や下水処理場での実地指導を通じて、技術移転を行っています。加えて、ハノイ下水排水公社から研修員を受け入れ、下水処理場の運転・維持管理に関する技術研修や、水環境教育に関するNPO活動の実地研修などを行っています。

この事業を通じて、下水処理及び水環境教育の分野において、千葉県の事例をもとに、ハノイ市の下水処理場の運転・維持管理能力が向上し、水環境教育が推進されることが期待されています。