所長あいさつ

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JICAザンビア事務所のホームページにようこそいらっしゃいました。

ザンビア共和国はアフリカ大陸南部の内陸国で、日本の約2倍の国土に、約1,500万人の人々が暮らしています。国境を接する近隣国ではこれまで数多くの内戦も起きましたが、ザンビアは70以上の部族が「One Zambia, One Nation」の国是のもと、ずっと平和に暮らしてきたことを皆が誇りにしており、温厚でフレンドリーな国民性が特徴です。

2016年8月には大統領選挙、国民議会議員選挙、主要都市の首長選挙、市町村議員選挙が同時に行われました。選挙運動の過熱から、一部で支持者同士の衝突などもありましたが、選挙は概ね順調に投開票され、国際社会も民主的な選挙であったと認めています。そして選挙後は、与野党対立の解消と国民の統合に向け国全体で頑張っています。こういったところを見ていると、本当に平和の好きな人たちだな、と思います。

1964年のザンビア独立以来、日本・ザンビア両国は友好関係を発展させてきました。ザンビアでは日本製の車や電気製品が広く使われており、首都ルサカ市内で朝晩に起こる渋滞は、まるで日本車の展示会のようです。皆が「日本製は壊れにくい。信頼できる。」と言ってくれます。日本は高い技術を持つ国としてとても親近感を持たれているのです。また、最近では農業分野などで日本企業による投資も行われています。

ザンビアの経済は、独立以来、輸出収入の7割以上を銅などの鉱産品に依存しており、近年は銅生産の拡大から、年6%以上の経済成長を記録してきました。しかしながら、銅の市場価格の下落とともに、その成長に陰りが見えているのも事実です。また、2014年、2015年の雨期は2年続けて降水量が少なく、南部地域では干ばつに見舞われたほか、主要な川の水量減少で発電量が大きく低下し、ザンビア全土で毎日6〜8時間の計画停電が実施されていて、工業生産にも大きな影響が出ています。

2014年の一人当たりGDPは1,760ドル(世界銀行)と、この数字だけを見ればもはやLLDC(後発開発途上国)ではありません。首都ルサカ市内のあちこちにはきらびやかなショッピングモールも次々に完成しています。しかし、一方で発展に伴い国内の格差が広がりつつあります。今でも国民の60%は国の定める貧困ライン以下の生活を余儀なくされています。また、2014年の人間開発指標は世界187か国中141位の下位にとどまっています。

当国の基本的な開発課題は、深刻な貧困状況、水・保健・教育など基礎的な生活ニーズへの困難なアクセス、仕事に就けない多くの若者層の問題などで、これらの問題の解決のため、ザンビア政府は、Inclusive(すべての人々が恩恵を受けられ)、Pro-poor(特に貧困層に焦点を当てた)な成長を政策方針として、雇用創出、産業開発、経済の多角化に取り組んでいます。

今後のザンビア国の発展のチャンスは、豊富な鉱物資源、水資源そして広大な未開墾の土地の開発、適切な技術・ノウハウが未導入である農業や工業の改善、整備が遅れている道路・橋・電力網など経済インフラの整備、そして教育・訓練機会が十分得られなかった国民、特に女性や若者層の育成など、様々なところにあります。

私たちJICAザンビア事務所は、ザンビア国政府関係者、ザンビア国民各層、他の援助関係機関、日本大使館、日本の民間企業、NGO団体、開発コンサルタント、大学、専門家、ボランティアの皆様とつながりながら、当国の経済社会開発・人間開発に必要とされている分野で技術協力事業、資金協力事業、ボランティア事業の実施に取り組んでいます。

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明るく見えますが夜に撮影したヴィクトリアの滝

ザンビアには、世界三大瀑布として名高い、世界自然遺産のヴィクトリアの滝があります。隣国ジンバブエとの国境をまたぐ高さ110m、幅1.7キロの滝は圧巻です。もしチャンスがあれば、満月の夜に訪問してみてください。年に数回しか見ることはできませんが、月の明かりでできる虹を見ることができます。また国内数か所にある国立公園でのサファリや川でのラフティングやフィッシングも人気を集めています。日本からの航空便も、成田からエチオピア乗り継ぎの便で来ることができるようになったほか、ドバイ回り、南アフリカ回りなどの乗り継ぎも改善してきており、日本人観光客も少しずつ増えています。

ザンビアにお越しの際には、どうぞ当事務所にもお立ち寄りください。

2016年11月1日
国際協力機構(JICA)ザンビア事務所
事務所長 野田 久尚