所長あいさつ

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ザンビア共和国は南部アフリカの8ヶ国に囲まれた内陸国です。日本の2倍の国土に70以上の部族からなる1,700万人の人々が平和に暮らしています。
日本にとってはまだまだ馴染みの薄い国ですが、(注)昨年(2019年)のNHK大河ドラマ「いだてん」の最終回にザンビアが取り上げられたこともあり、耳にされた方もいらっしゃると思います。

1964年の独立後、1971年から20年間、社会主義一党体制でしたが、1991年に独立後初めての複数政党制による選挙を実施しました。以来、6度の総選挙を大きな混乱もなく乗り切り、民主政治が定着しています。温和な性格の人が多いのもこの国の特長です。
独立後は長らく経済が低迷していましたが、1990年代末から続いた国際的な資源価格の上昇を背景に、銅を中心としたザンビア経済は急速な経済成長を達成しました。しかし2011年をピークに国際銅価格は急速に下がり始め、経済は鈍化傾向にあります。また気象変動の影響も甚大です。ザンビアの観光スポットでもある世界三大瀑布の一つ、ビクトリア滝が渇水に見舞われているというニュースが日本でも報道されましたが、降水量の減少は、農業生産の不振と水力発電の低下を招いており、人々は苦しい生活を強いられています。

JICAは、1970年代初めに協力を開始して以来、農業、保健、教育、水、インフラの各セクターにおいて、「人づくり」を中心に技術協力と資金協力を組み合わせた効果的な支援を行ってきました。例えば、無償資金協力で1983年に完成したザンビア大学附属病院の新生児病棟は、施設及び機材整備、病院従事者の能力強化などの協力を通じ、現在も国内トップの新生児医療を提供する施設として機能しています。また、同時期に同じく無償資金協力による協力が始まったザンビア大学獣医学部でも、これまでに500名以上の獣医師を輩出しています。
JICA海外協力隊も累計で1,600名以上派遣しています。1970年の派遣以降、今年で初代派遣からちょうど50周年を迎えます。彼らの活躍の評価は高く、国民の間でも協力隊員の存在はよく知られています。現在も70名を超える隊員がこの地で活躍しています。

またザンビアには先ほどご紹介したビクトリア滝の他にもサファリが楽しめる国立公園も数多くあります。心優しい人々と自然をぜひ楽しんでください。皆さんのお越しを心よりお待ちしています。

(注)1964年の東京オリンピックの閉会式当日の10月24日に「ザンビア共和国」として独立を宣言し、開会式には「北ローデシア選手団」として閉会式には「ザンビア選手団」として参加した。

2020年2月
ザンビア事務所長 徳橋和彦