所長挨拶

2024年4月1日にJICA中部所長に就任しました上町 透(うえまち とおる)です。国際協力事業の効果的な展開に国内で寄与するうえで大変大きな可能性を秘めた中部地域で働く機会を得たことを大変うれしく思っています。

JICA中部は、前身の組織を含めると60年以上の歴史を持ちます。2009年3月に名古屋駅に近接する「ささしまライブ24地区」に立て替え移転し、国際理解を深めるための体験ゾーンや開発途上国の食を楽しめるカフェ等を備えた「なごや地球ひろば」も同年にオープンしました。JICA中部はそれ以来、開発途上国からの留学生、研修員の受入事業、JICA海外協力隊の募集広報、草の根技術協力を始めとする市民参加協力事業、民間企業との連携促進事業、国際理解促進・多文化共生社会の実現などに、地域の皆様のご協力を得て、地域の強み、特性を活かしつつ、取り組んでまいりました。

今、世界では、気候変動、感染症を始めとする地球規模課題が目に見える形で進行し、自由で開かれた国際秩序に対する重大な危機も続いています。日本では、少子化・高齢化の進行、自然災害への対応を始めとする課題への対応が急務であり続けています。同時に、科学技術の進展、急速なデジタル化等により、社会システムの変革が起き、共創と革新の可能性が開けています。

こうした環境において、JICA中部は、開発途上国と東海4県(愛知県、三重県、岐阜県、静岡県)の結節点として、JICAのビジョン「信頼で世界をつなぐ」を具体化し、「地域社会・経済への貢献」に果敢に取り組んで参る所存です。そのためには、地方自治体、大学、NGO、民間企業等様々な地域のパートナーの皆さまや多様なバックグランドを有する市民の皆さまとの協力が不可欠であり、皆様のご意見をお聞かせいただきつつ、更なる関係の拡大と深化に努めてまいります。

また、60年近くに渡るJICAボランティア派遣事業の経験と知見と蓄積を活かしつつ、グローバルかつ地域で活躍できる人材の育成や帰国隊員の地域への社会還元活動にも取り組んでまいります。

当ホームページを通じ、JICA中部の活動状況や皆様のお役に立つ情報を発信してまいります。今後とも内容の充実を図る所存ですので、ホームページにつきましてもご要望やご意見をいただけると幸いです。

JICA中部
所長 上町 透