【実施報告】2015年度 第1回 国際理解教育研修会

2015年7月14日

  • 日時:2015年6月28日(日)10:00〜16:30
  • 会場:JICA中国国際センター(東広島市・ひろしま国際プラザ内)
  • 参加者:40名
  • テーマ:「『私』からつながる世界−ワークショップで考えよう 自分と世界のつながり−」

【内容】

午前の部
「『私』からはじまる国際協力」
講師:木下 理仁 氏(かながわ開発教育センター事務局長)
午後の部(1)
「参加型の学びって?」
講師:木下 理仁 氏
午後の部(2)
「『私』からはじまる異文化理解−海外研修の経験をふまえた授業実践−」
講師:古川 英理 教諭(福山市立伊勢丘小学校)

午前・午後の部(1)「私」からはじまる国際協力を考える

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教職員や教員を目指す学生、国際理解教育に関心のある方々を対象に、講師に青年海外協力隊経験者でもあるファシリテーターの木下理仁氏を招き、ワークショップの手法を学びました。
まずは参加者が”懸賞に当たってタンザニアへ旅行をする”というシミュレーションをするため、飛行機に乗る場面からスタート。その後はグループに分かれ、それぞれ異なるタンザニアの写真を見て「その場にいる人は何をしていたか?」「あなたはどんな話をしたか?」「どんなことを感じたか?」を想像し、ストーリーを作っていきます。1枚の写真からいろいろな情報を読み取り、その人物や場所の背景を探っていく、とてもユニークで小学校低学年の児童にも理解しやすい手法を体験しました。

休憩後は「わたしたちの村を発展させよう」というワークショップが行われました。タンザニアのある村を発展させるため、自分が村の住民だったら「電気」「水道」「道路」のどれを外国から支援してほしいか、村(グループ)全体の意見はどうか、といった議論がなされました。「村の将来を考えると人育てが第一。子どもが教育を受けやすい環境を整えるために電気が必要」「村人の命と健康があっての『発展』なのだから、水道を整備することが第一」「道路を作ると、物や仕事にあふれた都会に若者が流出してしまう恐れがある」など、村の状況や他の村人の意見といった考える際の材料はどのグループも同じでありながら、その結果や理由は大きく異なりました。議論や意見の共有を通じて、「正解がない問題」を考えることの難しさとそのプロセスの重要性を痛感したワークショップでした。

午後の部(1)には、授業などに使いやすい写真を撮影するコツ、国際理解教育の分野でヒントになりそうなテレビ番組など、実際に授業案や教材を作成する上での具体的なポイントを教えていただき、その実践的な内容に参加者はとても満足されたようでした。

午後の部(2)海外での体験を子どもたちに伝える

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午後の部(2)は、昨年度教師海外研修でベトナムを訪問した広島県福山市立伊勢丘小学校の古川英理先生による模擬授業です。古川先生はベトナムと日本の違うところ同じところを児童に気づかせ、異文化を理解するきっかけとなるべく「レヌカの学び(注)」という教材を応用したカード教材を作成されました。今回は、最初に作った物とその課題を踏まえて作り直した改良版の2つを参加者に実際に体験してもらいました。今年の教師海外研修参加者や、研修や旅行で海外体験のある方にとって、自身の体験を子どもたちに伝えるコツや教材化のヒントを体感しながら学ぶことのできた充実した内容となりました。

(注)「レヌカの学び」:異文化理解のカギは自分自身の中にあることを体感できる異文化理解教材で、特定非営利活動法人 開発教育協会(DEAR)の著作物です。詳細は以下を参照してください。

関連リンク:
http://www.dear.or.jp/book/book01_renuka.html

参加者の感想

  • 木下先生のワークショップで「想像力」「発想力」「当事者になれる力」の必要性を実感できた。古川先生の「偏見を見抜く力」をつけるワークショップは秀逸でした。
  • 授業づくりを見直すきっかけを与えていただいた。
  • 多くの参加者と意見交換ができ、実践例や具体的な方法を知ることができてありがたかった。
  • 実践可能な内容で分かりやすかった、なるほどと思う気楽な教材づくりに感心した。どう伝えていくかの参考になりました。
  • 自分のことに結びつく内容が多く、将来教員になった際にしっかり活用していきたいと思った。
  • ワークショップ+解説という形で実感的に理解することができました。
  • 1回が長過ぎず、休憩も適度にあってよかった。グループで自己紹介の時間なども設けられていて、参加者同士で交流できた点もよかった。
  • 単なる参加型活動ではなく、「気づき」のある実践例から答えは1つでないことを学べた。
  • いろいろな職種の人々と交流でき、新鮮な気持ちでとても楽しく取り組むことができた。
  • 参考になる手法やテレビ、授業提案を聞くことができた。話がとてもおもしろくききやすかった。
当日は暑い1日でしたが、岡山、山口、島根など県外からも多くの方にご参加いただき、とても充実した研修会となりました。第2回は来年

1月30日(土)、より実践的な内容を盛り込んだ中級編として実施します。どうぞご期待ください!