ロシャニさん(スリランカ)

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研修員名:ロシャニさん
出身国:スリランカ
参加コース:紛争影響国における地域社会再建にかかる地方行政能力強化
所属機関:スリランカ開発行政研究所
職名:研修・学習/組織開発部門 上級顧問

研修に参加するための初来日は、私のキャリアパスに大きな発展をもたらしました。研修目標である「紛争影響国において地方再建プロセスを担う地方行政官及び中央政府職員の政策・計画の立案・実施能力を向上させること」は、スリランカ開発行政研究所(SLIDA)における私の職務に直結し、またJICAプロジェクトの副ディレクターとしての職責にも合致していました。

「紛争影響国における地域社会再建にかかる地方行政能力強化」研修は、2018年1月23日から2月14日に行われ、スリランカ、パキスタン、パレスチナ、スーダン、イエメン、ウガンダ、フィリピンからの研修員が参加しました。スリランカを含め、地方行政能力強化のためのJICA支援が行われているところです。筆者は、13名中唯一の女性でした。研修では、日本の地方行政制度の優良事例に触れることができました。

研修は、講義と視察から成り、47都道府県のうち4都県を訪れる機会を得ました。視察では、広島、仙台、いわき等を訪問し、コミュニティ再建を担う地方自治体についての知見を得ました。様々な講義や討論、現場視察、振り返り等を通して、日本の災害復興の政策・計画の立案・実施の経験から学ぶことができました。

序盤では災害復興開発にかかる日本の戦略について学び、議論しました。地方のガバナンスに重点を置いた、行政とガバナンスの方針を学ぶ機会を得ました。各地での講義や視察は、理解を深めるのに非常に有益でした。経済や社会の発展に貢献した日本の人々に触れることができ、感銘を受けました。JICAスタッフの支援と親切な対応により、研修受講のための日本滞在が快適且つリラックスしたものになりました。

研修内容はすべて所属機関の責務に直接活かすことができ、新たな科目分野を教えるスキルを高めることができた。帰国後すぐに、以下の通り、学んだ内容を所属機関で実践し、2020年以降も行う予定である。

  1. 2019年にスリランカ行政局の新入職員向け2週間の新しいガバナンス研修を導入。246名が受講。175名の新入職員を、2019年12月24日にインターンシップとして3か月間の州行政・地方自治体研修に配置した。彼らは、6つの分野で地方自治体のサービスを調査し、システム開発のための提言を考え出すことが求められており、2月27日に結果を報告してくれる予定である。
  2. 2018年3月と8月に、所属機関のマスタープログラムとして「州と地方ガバナンスシステム」についての新たな講義を導入。
  3. 2019/2020年の行政法プログラムのディプロマを導入。これはスリランカで初めて。

日本を訪れることができたのは嬉しく、また光栄なことでした。この国のことを一生忘れることはありません。
JICA本部、スリランカ事務所、そして日本の納税者のみなさま、私に持続可能な研修の機会を与えてくれたことに感謝します。