第9回中南米日系社会との連携調査団

2020年4月2日

セミナーでの様子

 国際協力機構(JICA)は、2012年度より「中南米日系社会との連携調査団」の名称で、中小企業によって構成される調査団を中南米に派遣しています。2020年2月2日から2020年2月15日までの14日間、第9回目となる連携調査団の参加企業13社がブラジルを訪問しました。参加した企業は、主に医療、農業、食品、廃棄物処理の4分野で強みを持っており、サンパウロ州、パラナ州、ミナス・ジェライス州の3州を訪問しました。

中国地方からは2社が参加

打ち合わせをする(株)リバティソリューションの担当者

セミナーで発表する(株)MICOTOテクノロジーの担当者

友愛病院にて

 中国地方からは、自動排泄処理装置「リバティひまわり」を製造・販売する「株式会社リバティソリューション(島根県)」と医療用シミュレーションロボットを開発・製造する「株式会社MICOTOテクノロジー(鳥取県)」の2社が同調査団に参加しました。
 
 ブラジルは海外で最大の日系社会(約200万人)を擁しており、世界第9位(2018年:IMF)の経済規模を誇ります。日系人コミュニティは、日本とブラジルをつなぐ架け橋として重要な役割を果たしています。特に、医療分野では多くの日系人が活躍しており、全人口の日系比率1%未満に対し、全医師数の日系比率は3.5%を超えると言われています。一方で同国は、医療機関・地域間の医療格差や、少子高齢化・高齢患者向けの対応力など、問題も抱えています。両社は滞在期間中、日系及びブラジル医療機関、高齢者介護施設等を訪問して情報収集を行う他、自社製品のプレゼンテーションや現地関係者との意見交換を行いました。本連携調査団を足掛かりとして、両社の中南米でのビジネス展開が期待されます。